うつ病になる前に!人間関係に悩む全ての人に絶対に覚えていてほしい4つのこと。

私たちの悩みはすべて人間関係に起因するとさえ言われるほど、人間関係を原因に悩んでいる人は多いです。

学校や会社、ママ友、プライベートでの友達、家族や兄弟、そして本来は趣味や娯楽であるはずのSNSやゲームの世界にまで、人間関係のトラブルは広まっています。

誰かと付き合う以上、大なり小なり悩まずにはいられない、でも、誰とも付き合わずに生きていけない・・・。

そんな中、「朝起きられない」「楽しかったことが楽しめない」「急に涙が出てくる」等の状態にまでなってしまっている方は、

うつ病の一歩手前といえますので、すぐに精神科への受診やカウンセリングの利用を検討してください。

ただ、精神科でお薬をもらうだけで、また同じ環境・同じ心の持ちようで無理をしてしまっては、意味がないどころか最終的に症状を悪化させてしまうことにもなりかねません。

より健やかなメンタルヘルスを保つためには、ご自身のいる環境を変えたり整えたり、物事に対する考え方や捉え方を変えたり、人間関係自体を変えていくという意識が、必ず必要になります。

そして、うつ病などの精神疾患を患てってしまう前に、私が個人的に絶対に覚えておいてほしいことを、今日は4つに絞って紹介させてください。

うつ病やメンタルヘルスの問題は、いつ誰にでも起こりうる問題です。

それほど、人の心というのは脆く、脳というのは不完全なものなのです。

「今は大丈夫、悩み事なんてない」という方も、是非読み進めてみてくださいね。

(1)合わない人がいるのは、当たり前。

まず第一に覚えていてほしいことは、「合わない人がいるのは当たり前」ということです。

何をしても、あなたを批判する人は存在します。

あなたのことを知っている人、全員と仲良くなることはできませんし、あなたがどんなに礼儀を尽くし真心を持って接しても、すべての人から好かれることは絶対にできません。

これは、あなただけではなく、どんなに人気者に見える人、どんなにコミュニケーション能力が高く人当たりのよさそうな人でも、同じことです。

こちらの記事でも書きましたが、世の中の2割の人は、私たちが何をしても批判をしてくるものなんです。

批判を恐れて不本意に相手の言うことを聞いたり、理不尽に耐えて従ったとしても、あなたのことを批判する人は批判してきますし、

どんなに丁寧に、ロジカルに、誠意をもって反論を伝えたとしても、批判される人には批判されるものです。

「学校や職場では、皆と仲良くしなければならない」

「社会に出たら、人の好き嫌いは通用しない」

周りからそんな風に言われ続け、自分でもそれを信じて、苦手な相手との関係をなんとか良くしようと苦しみ続けている人が多いですが、

このような、達成不可能なミッション・インポッシブルを抱えて生きようとする限り、苦しくなってしまうのは当然なのです。

それを目指す必要はまったくありません。

私たち人間は、どんなに同じような文化背景や教育背景、共通の趣味・特技を持つもの同士だとしても、

まったく同じように考え、同じように感じる人間というのは、誰一人として存在しないのですから、

苦手な人や合わない人がいるのは当たり前なのです。

職場においても、仕事を円滑に進めるための最低限の関係性は必要ですが、

無理に関係を深める必要もなければ、自分を取り繕って、あたかも「相手のことを仲の良い友人だと思っている」かのように接する必要は、ありません。

相手をわざわざ攻撃したり傷つけに行く必要もありませんが、はっきりと距離を置いて良いのです。

そもそも、職場は友達を作るための場所ではありません。

結果として良い友人関係が育くまれることはありますが、

基本的には「仕事」という共通の目的や関心があるから付き合いがあるだけで、

その職場を離れてからもずっと良好な関係が続いているという関係性の方が、非常にまれなことなのです。

人間関係については下記の記事でもご紹介していますので、是非ご参考になさってくださいね。

→ 人間関係リセット症候群?スッキリしたけど本当は後悔しているあなたへ。

皆に気に入られるために、もしくは嫌われまいと、どんなに努力しても、必ず批判してくる人はいる。

そう思うと、そんな成し得ない理想のために、自分を失っていくこと自体が、とてつもなくもったいないことだと思いませんか。

苦手な相手には、しっかりと心の壁と物理的な距離を作りましょう。

そして反対に、相手にそうされてしまって落ち込んだとしても、「何がいけなかったんだろう」と、あまり個人的にネガティブに受け止める必要はなく、

相手があなたにとってもそれほど重要な人でないのであれば、そういうものなんだな、そういうこともあるよな、と、一般論として受け止めれば良いのです。

(2)逃げることは負けでは無い。

「今の人間関係がどうしても嫌だけど、相手を避けて自分の行動を変えるのは、逃げていると思われるし、負けている気がする。」

自分の心の奥底にあるこんな気持ちが、具体的な行動を変えられない原因になっていることも多いです。

具体的な行動というのは、例えば、ランチグループやママ友グループなどの何かしらのコミュニティを抜けたりフェイドアウトすることや、物理的に会わないように行動時間帯を変えたりすること、などです。

でも、心の持ちようを変えることと同じくらい重要なのは、自分が楽に心地よく過ごせる環境を整えることです。

それは、あなたにとって今いる環境が心地よくないから変える・整えるだけであって、決して逃げていることにはなりません。

仮にそれを『逃げ』だと呼んだとしても、逃げることは決して負けることではありません。

仮にそれを『負け』だと呼んだとしても、負けるということは別に悪いことではないのです。

今日負けて、明日笑う

私も昔は、負けることが大嫌いで、逃げることは負けることだと思っていましたし、苦しい状況で自分を追い込んでこそ成長があるんだと、無理をしてしまう性格でした。

でも、「今日負けて、明日勝てば良い」という概念に出会ってから、「逃げられない。逃げてはいけない」という常に何かに追われているような感覚から、スーッと解放されました。

私は個人的には人生においての「勝ち負け」という表現があまり好きではないので、

少し自己流にアレンジして、「今日負けて、明日笑う」という風にしています。

結局のところ、人生を長い目で見た時に、今日の『逃げ』や、今日の『負け』は大して重要ではなく、

結果的に自分が人生を楽しめているか、笑えているか、それが大切だと思います。

ゲームであれば、逃げずに立ち向かい瀕死になっても簡単に回復しますし、全滅しても生き返れます。

でも、現実世界では、心も身体もズタボロになってしまったあとでは、そこからの回復にはかなりの時間を要してしまいます。

他の誰でもない、自分の人生ですから、「自分を大切に」生きてほしいと思います。

逃げるための心構え・・・というと変ですが、「逃げるは恥だが役に立つ」という有名な言葉について、

下記の記事の「最後に。」の部分でもご紹介していますので、是非ご参考になさってください。

→ アインシュタインへの反論。必要以上に責めてくる他人にどう反応したら良い?

環境を整えることは非常に重要!

逃げることは悪いことではないと力説しましたが、

要は、逃げるなり避けるなりで、今の辛い状況を作り出している自分を取り巻く環境を変えることで、

自分の心がより自由に、気持ちの良い呼吸が出来る場所を作りましょう、ということです。

今の環境があなたをこんなに苦しめているのであれば、同じ環境のままでい続ける限り、

毎朝その苦しい世界に目を覚ましているだけです。

それでは、どんなに寝ても憂鬱な気持ちが晴れないのは当たり前ですよね。

狭い環境に囚われなければ、あなたはもっと自由になれます。

環境は変えられないと言いますが、あなたが行動を変えることで、変わる環境もあります。

そのことが見えないほど、気付けないほど、あなたの心が窮屈になってしまっているだけです。

一度、今の環境から距離を置き、深呼吸をして、視野を広げてみてください。

そして、どう環境を整えていけば自分が生きやすくなるかを、具体的に考えてみましょう。

(3)自分の人生は他人のためではない、自分のものです!

あなたの人生はあなたのものです。

日々をどう生きるかは、あなた次第です。

嫌いな相手に嫌われないために苦痛の中で過ごす1時間も、大好きな人達と笑い合ったり、自分の好きなことをして過ごす1時間も、同じ1時間です。

時間は誰にとっても有限です。

あなたが誰かと時間を共有している時、相手の人生の貴重な時間をいただいています。

それは、とっても有難いことですね。

でも、同時にあなたの時間も等しく貴重であること、有難がられるべき時間であることも、忘れないでください。

そんなあなたの貴重な時間を、何に使っているか、誰とどのように過ごしているか、よく考えてみてください。

あなたの過ごす時間の積み重ねが、あなたの人生を作っています。

今の時間の使い方、人生の過ごし方に、満足していますか?

他人のための時間ばかりになっていませんか?

「無駄な時間は存在しない」というのもある意味、事実だと私は思いますが、

それは結果的にそう言えることだと思っています。

「この人に気を遣ってばかりで過ごしている時間はもったいない」と、気付けたのであれば、それは無駄な時間ではなかったということです。

それを機に、自分の人生を見つめ直すきっかけになったのであれば、それは必要な時間だったということです。

喧嘩や仲たがいをして苦しんだ時間がどんなに長かったとしても、結果的にそれによって信頼関係が深まったり、本当の愛や友情や、自分自身をより理解できることに繋がったのであれば、

それは無駄ではなかったと言えます。

そう思える結果を最終的に得るためには、きちんと自分の人生と向き合い、自分の人生をどう生きるかということを意識して過ごすことが、とても大切です。

「何となく今までの雰囲気で」と、流されて過ごしている毎日が苦しいのであれば、

きちんと自分の人生の時間が有限であり、自分の時間の使い方を選択する権利は自分にある、

という大切なことを、しっかりと思い出しましょう。

あなたを1番縛っているのは、あなた自身かも。 

「自分の人生は自分で選択できるもの」というのは、本来当たり前なはずですが、

私たちの多くは、気付かないうちに他人に自分の人生をコントロールする権利を与えてしまっています。

他人の目や周りの評価ばかり気にして行動しているというのは、自分の人生を他人にコントロールされていることに等しいことだからです。

確かに、世の中には、悪意を持ってあなたを自分の都合の良いようにコントロールしようとしたり、

あの手この手であなたの自尊心を傷つけ、まるであなたは自分で自分の人生を生きていけないかのように思わせてくる相手がいるかもしれません。

でも、それよりも一番あなたを強く縛りつけているのは、実は自分自身かもしれません。

それは、例えば理想の妻や夫、母親・父親、娘・息子、というような、自分にとってこうありたい・こうあるべきという理想像や、

「親であるからには~でなければ」「みんな出来ているんだから私ももっと頑張らないと」というような、信念や価値観、常識という名の思い込みであったりします。

「逃げられる時に逃げない」「断れるときに断らない」「変えられるものを変えない」といった場合、

周りからのコントロールだけでなく、自分自身の中に「それを良しとしない自分」がいることが多いのです。

そして、自分自身の中にあるこういった価値観こそが、あなたを一番強力に縛りつけるものなのです。

そして、あなたが自分を縛りつけている強力な価値観に気付いている人にとっては、相手も無意識だったりもしますが、あなたをコントロールすることは、より一層簡単になります。

こうして何かに縛られ自分の人生のリモコンを相手に渡していくことで、徐々にあなたは自分らしさを失っていってしまうのです。

自分の人生は自分で・自分のために生きる、という信念を、しっかりと心に上書きして刻んでいただきたいと思います。

相手の価値観には理由があることを想像する。

あなたの人生があなたのものであるように、他人の人生は他人のものです。

相手の価値観や生き方を、正面から否定したり批判する必要はありませんし、それを変えようとする権利はあなたには一切ありません。

納得できないことを言われても、「この人はそういう風に考えるんだな」と思えばいいのです。

納得できないのであれば、必ずしも受け入れて、取り入れて、従う必要はありません。

自分とは違う意見を言われたとしても、

「どうしてそういう風に思っているんだろう」

「これが正しいと信じて疑わない理由は何なんだろう」と、

答えは分からなくても、相手の価値観にも理由があるということを想像するだけで、

相手への敵対心が少し和らいだり、自分の意見や行動を否定されたことに、過度に傷付いたりすることは減ると思います。

そして、相手の価値観を変えるのはあなたの仕事ではないし、あなたに出来ることではないと心得ましょう。

他人は変えられない。

最初にお伝えした通り、どんなに頑張っても2割の人はあなたを批判しています。

それは、どんなに恐れても避けても、変えられません。

他人を変えることは出来ないからです。

あなたの言動に対して、相手がどう感じるか、何を思うか、そしてどう行動するかは、あなたにはコントロールできません。

アドラー心理学では課題の分離と言われていますが、

あなたの領域と相手の領域を、しっかりと区別することが大切です。

あなたはあなたがコントロールできる自分の領域だけに集中する、それしか出来ません。

私は自分の人生で私に出来ることをやりますから、あなたがどう思うか、結果がどうなるかは知りません、あなたの人生はあなたのものですから、どうぞご自由に、というスタンスが大切です。

(4)書く、話す、相談する!

辛い気持ちや悩みを、溜め込まずに吐き出すこともとても大切です。

信頼が出来る相手に話を聞いてもらって、しっかりとガス抜きをしましょう。

会えないのであれば電話でも全然問題ありません。

私も、プライベートで特に仲の良い友人は皆、遠方に住んでいるので、

深刻な話であればあるほど「こういう話は直接会って話さないと」なんて思っていたのですが、

どうしても一人で抱え込んでいる状況に耐えられなくなって、ある日電話で話を聞いてもらったら、一瞬ですごく気持ちが楽になり、

泣きながら笑ったりして、何でもっと早くに話さなかったんだろうとさえ思いました。

しかも、一度ゆっくり話を聞いてもらえると、ベースとなる共通認識があるので、メッセージでのガス抜きもしやすくなり、それだけで心が軽くなります。

男性は一般的に、女性以上にお喋りして発散ということが出来ない方が多いですが、

気分転換やリフレッシュという一時的な癒しだけでなく、(もちろん、それはそれで非常に大切なので続けてくださいね!)

自分の感情や抱えている問題について、具体的にアウトプットすることの重要さもしっかりと意識していただきたいです。

吐き出す相手は、必ずしも家族や友人などの生身の人間である必要はありません。

ノートに書きなぐったり、ブログやSNSなどで日々の思いを綴ったり、オンラインの傾聴サービスやカウンセリング等を利用するのも良いと思います。

アニメやドラマなどで見かける、ペットやぬいぐるみに話しかけちゃう主人公や、ディア―ダイアリーと語り口調の日記を書いたりするというのは、実際に、心理的なメリットも大きいのです。

話すことや書き出すことで、思考が言語化され整理されますので、それだけでも気分がすっきりとする効果がありますし、

そこから客観的に考えることができたり、気付いていなかった自分の気持ちや可能性に気付けたり、視野が広がることにもつながります。

書き出すセルフケアは本当に効果的ですので、詳しく説明している下記の記事も是非読んでみてください。

→ 悩みを誰にも相談できない時は?書き出すというセルフケアがあります!

試練も救いも自分次第です。

『人間万事 塞翁が馬』という言葉がありますが、私たちの人生は生きている限り続いていくものですから、

今ある不幸に思える出来事が結果的には幸運であったり、

幸運だと思っていたことが不幸なことであったり、人生というのはどうなるか分かりません。

それは、自分ではどうにもできない要素が絡んでくることもあるかもしれませんが、

今ある苦悩が自分にとっての試練とするならば、それが、後の救いとなるかもしれません。

そして、それは人生をより長い目で見た時に、自分自身の行動や捉え方によって変わってくるものだと思うのです。

「あの時あんなに辛い思いをしたけど、それを機に自分自身を見つめ直すことができ、過去に縛られていたことに気付けて、考え方が変わり、今はすごく人生が楽しくなった」

というような、「今思えば・・・」となった先人たちのケースは、数えきれないほどあるはずです。

『捨てる神あれば拾う神あり』ともいいますね。

生きているということは、良いことも悪いことも起きるものです。

自分を責めたり、悲観になり過ぎることなく、今置かれている状況の中で自分は何ができるか、どうしたら明日の自分がもっと笑えているかを考え、

今ある状況から最善を尽くことに目を向けてみましょう。

世の中ほんとに、そんなに悪い場所ではないですよ。

あなたが目を向けることさえ出来れば、もっと広い世界があるはずです。

最後に。「人生、笑ったもん勝ち!」

私は、俗に言う「勝ち組・負け組」というような概念は個人的には好きではありませんが、

人生に何らかの勝ち負けをつける必要があるのならば、

そんなことすらもくだらないと笑い飛ばせるほど、最終的に楽しんだ人が1番勝ちかな、と思います。

経済的な豊かさや社会的な権威が『成功』と思われがちですが、

私たち人間の真の幸せとは、そういうものでは無いと思っています。

『成功』を果たしても『幸せ』ではないという状況であるならば、その成功に、どれほどの価値があるのでしょうか。

私たちはみんな、自分の意思とは無関係にこの世に産み落とされて、ほぼ自動的且つ強制的にこの競争社会に組み込まれてきましたが、

でも、これからどう生きていくかは、私たち自分自身で決められるはずです。

私は、幸せに生きていきたいと思っています。

私たち日本人は特に、痛みや苦しみを耐え忍ぶことに価値や美徳があると考えがちですが、

その痛みに、価値や美徳という評価を下しているのは一体だれで、それはどれほど不変的なもので、重要なことなのでしょうか。

自分自身で自分の人生に意味を与えると考えたときに、苦しみながらボロボロになって人生の最期の時を迎えるよりも、

より多くの時間を楽しく快適に、笑って人生を過ごせる方が、良いと思いませんか?

悲しくて苦しくて悔しくて、泣いていた思い出すらも、最後にはあんなこともあったねと笑えるようになるには、

今のあなたがその苦しみから抜け出すための一歩を踏み出すことが、まずは大切なのではないでしょうか。

本当にあなたがボロボロになってしまう前に、思い出してほしいと思います。

「自分が幸せに過ごす」ことを優先していいと、決して忘れないでほしいと思います。

自分で何かを変えない限り、今日と同じ明日が、明日と同じ明後日が待っている可能性の方が、高いのです。

あなたの今日の選択が、あなたにとってより良い明日に繋がりますように。

神田華子でした。