引き寄せの法則を心理学的に解説!あなたは何を望む?

先日、友人と食事をしていた時のことです。

「同僚とのランチで食後のコーヒーを頼む際に、本当はホットコーヒーが飲みたいのに、周りに合わせていつもアイスコーヒーを頼んでしまう」と愚痴をこぼしていたので、

「ランチの時間は仕事の延長と考えず、そこまで気を遣わなくて良い。自分でお金を出してご飯を食べに行っているんだし、自分が飲みたいものを飲めばいい。1人だけホットコーヒーにすることなんて、店員さんも周りもそんなに気にしないはず。」というようなお話をしました。

そして、「明日こそホットコーヒーを頼むぞ」と意気込んでいた彼女から、翌日、お昼過ぎにLINEが届きました。

「今日は部長がホットコーヒーって言い出して、そしたら全員ホットコーヒーを頼んだの!」

これを読んで、私は2つのことを思いました。

まず1つ目は、部長にあわせて全員ホットコーヒーにしたという点に対し、

「みんなランチ時間にまで気を遣ってサラリーマンしてるんだなぁ」という感想。(大変ですね。。)

もう1つは、「引き寄せの法則が働いたのかな」と思いました。

「引き寄せの法則」というと、なんだかスピリチュアルな印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、引き寄せの法則とは決して、怪しいスピリチュアルな現象では無いのです。

引き寄せの法則は、あなたの潜在意識に働きかけるとても効果的な考え方です。

あなたが、意識的にしろ無意識的にしよ、普段からどんなことに意識を向けているかが、あなたの人生に大きな影響を及ぼしているのです。

あなたの周りにも、何だかいつも運が悪い人、または何だかいつも運がいい人がいませんか?

この二人は、一体何が違うのでしょう?

そんなことを考えながら読み進めてみてください。

今日は、引き寄せの法則についてお話したいと思います。

引き寄せの法則とは?

引き寄せの法則とは、「あなたが心で強く望むことは人生に引き寄せられる」という法則のことだと思っていませんか。

この表現は、正確には少し違います。

引き寄せの法則とは、「あなたが望む望まないとに関わらず、良いことを考えれば良いことを、悪いことを考えれば悪いことを引き寄せる」という法則です。

ちなみにこの理論が日本に入ってきた当時、日本はまさに、スピリチュアルブームでした。

波動が宇宙に乗って云々・・・というような表現が、熱狂的に支持されていた時代だったので、その影響で、少々胡散臭いと感じる方が多いのではと思います。

でも、実は考え方自体は当時からしても目新しいものではなく、潜在意識に働きかけることや無意識の働きというのは、それこそフロイトやユングの時代から言われていたことです。

心理学的に類似の理論もたくさん見つけることができます。

あなたの潜在意識がいかにあなたに影響を与えているか、考えてみたことがあるでしょうか。

どのようにこの「引き寄せの法則」が働くのかを知りながら、一緒に学んでみましょう。

良いことも悪いことも引き寄せてしまう。

引き寄せの法則では善悪を区別しませんので、思っている物やことをそのまま引き寄せてしまいます。

いいイメージを強く思い続ければいい偶然が、悪いイメージを強く持ち続ければ悪い偶然が、必然的に起こるのです。

自分の行動を通して引き寄せるにせよ、偶然を引き寄せるにせよ、潜在意識で強く考えていることは現実となると言われています。

どうやって良いことを引き寄せるの?

何か引き寄せたいモノやコトを言葉にしたり強く意識することで、脳が重要な情報を察知するために、アンテナを張ります。

私たちは、強く意識したものを無意識で探してしまうようにできています。

それは、あなたがそうしようと思わなくても、脳が勝手にやってくれるのです。

どうやって悪いことを引き寄せるの?

「あの人のことが嫌い、会いたくない、会ったらまた怒られるかも・・・」

あなたが誰かに対してそんな風に思っているとしたら、

あなたは無意識でその人を引き寄せてしまいます。

脳はあなたの感情を区別しません。

相手が目の前にいない時にも、「嫌だな、嫌いだな」とそのことばかり考えてしまうと、

あなたの脳は「いつも一生懸命この人のことを考えているな、それほど重要なことなんだな」と錯覚します。

そして、その人の姿をいち早く察知したり、その人に関する情報に敏感になったり、また、「また怒られたら嫌だな」と自分の想像の中で不安なイメージを膨らませているので、

実際に会ったときに、実際以上に威圧的に感じたりしてしまうのです。

このように、嫌なことを考えれば考えるほど、引き寄せてしまう、というわけです。

なぜそんなことが起こるの?

では、なぜこのようなことが起こるのかというのを心理学的に説明してみましょう。

①カラーバス効果

これは、自分が何かを意識した時に、そのことに関連した情報が目にとまるという心理学的効果です。

実際に私も、赤い車を買おうと検討して以来、赤い車ばかり目に付くようになりましたし、

自分が妊娠してから、町で見かける妊婦さんが多くなりました。

脳はあなたの知らないうちに情報を取捨選択しているものです。

普段から意識していないものは不要と判断し遮断しているだけなのです。

つまり、実際には今までも周りにあったものだけれど、

自分が意識していなかったので目に止まらなかっただけ、ということです。

この効果が働いた時、今まで気づかなかったものに気付くようになるので、「引き寄せた」と感じます。

②カクテルパーティー効果

これは、ザワザワしているカクテルパーティー会場では、通常は周りの人の会話は聞こえてこないものですが、

自分の名前や普段から意識しているキーワードは耳に入ってくるという効果です。

これもカラーバス効果と同じように、意識することで音声情報を取り入れやすくなるために起こる効果で、「引き寄せた」と感じます。

③確証バイアス

確証バイアスとは、自分がすでに持っている先入観や仮説を肯定するような情報ばかり集めてしまう心理現象のことです。

血液型占いや星座占い等で考えると分かりやすいですね。

例えばA型の人に対し「やっぱり細かいね」「几帳面だね」と血液型占いで言われている特徴に積極的に当てはめようとするのに、

A型らしくない特徴や当てはまらないものについてはあまり考慮しない、というような現象です。

こうして、自分の都合の良い情報ばかり無意識に集めることで、「引き寄せた」と感じます。

④プラシーボ効果

これは、何の成分も入っていない偽薬でも、病気に効果があると言われて飲むと何だか元気になったり、症状が改善することがあるという現象です。

思い込みの効果ですね。

つまり、何か良いことが起こったときに、それらしい理由付けをして引き寄せたと思い込むことによっても、引き寄せの法則は起こります。

⑤類似性の法則

人は自分との共通点が多いほど相手に親近感を感じるという効果です。

類は友を呼ぶと言われますが、共通点が多いのですから、結果として同じような場所に集まったり、関連するお店で出会ったりする確率は上がります。

そして、同じことに興味があるのですから、お互いに好意を持ち、仲良くなる確率も高いです。

こうして、運命の相手や親友を引き寄せるという引き寄せの法則が発動します。

引き寄せられないときは何が起こっている?

引き寄せの法則がうまく働かない時もあります。

(1)内なる自己との声と自分の声が一致しないとき。

これは、心理学的にはメンタルブロックとも言われています。

あなたの中にいる内なる自己が、そのことを望んでいない時に起こります。

あなたが表面的にそうしたいと思っていても、潜在意識の奥底でもう一人のあなたが、

「どうせ自分には出来ない」「自分にはふさわしくない」と思っていると、引き寄せられないのです。

また、あなたが思っていることをもう一人のあなたが無意識で否定している場合もあります。

「お金持ちになりたい」と思っていても、心の奥底では、「お金は悪いものだ」「金持ちにろくな奴はいない」と思っていては、願いは叶いません。

結婚したいと思っているけど、心のどこかで結婚しても良いことないと思っていると、なかなか引き寄せられないのです。

更に、もう一人のあなたが無意識的に、本当はそのことを望んでいない場合も、叶いません。

例えば、病気を治したいという人が、心の奥底では、病気でい続けることで「もっと人から優しくされたい」「嫌なことを避けたい」という気持ちがある場合、病気の改善はなかなか難しかったりします。

あなたがいつも意識している自分と、心の奥底にいるもう一人の自分の考えや感情が一致し、

自分が望むものを本当に信じたり、強く意識する、ということは、意外と難しいのかもしれませんね。

(2)本当に欲しいものが違う時。

あなたの望むものが漠然としていたり、本当に望んでいる物ではない時にも、引き寄せの法則は起こりません。

例えば、「お金が欲しい」と思っているとしましょう。

でもあなたが本当に望んでいるのは、お金そのものではなく、お金で買える物質的なものや快楽、人々からの羨望ではないでしょうか。

また、「結婚したい」と思っているあなたが本当に望んでいるのが、

結婚そのものではなく恋愛のワクワクドキドキだという場合も、

なかなか結婚相手が見つからなかったり、仮にうまく相手が見つかったとしても、

望みが叶った、引き寄せられた、という幸福感や満足感が得られないかもしれません。

あなたが本当に望んでいるモノやコトは何なのかを、より具体的に考える必要があります。

(3)行動が伴わないとき。

引き寄せの法則は、決して「何もせずに、ただただ強く願ってさえいれば、自分が欲しいものが手に入る」という、魔法のような法則ではありません。

必死に願うこと自体が奇跡を起こすのではなく、そうして強く意識しながら行動を起こすことで、幸運を引き寄せるのです。

妄想や他力本願な願いを叶えるおまじないではありません。

心の奥底の自分と向き合い潜在意識に働きかけていく内向的なプロセスと、行動を起こすことが大切です。

そうして何を引き寄せたいか分かったら、まずはなにか1つでも、実際にやってみましょう。

関係のなさそうなことでも良いんです。

そこから引き寄せられます。

一歩進んで、すぐ休んでしまっても良いんです。

少しずつ、休みながらでいいので、続けてみましょう。

引き寄せの法則について言いたいこと。

引き寄せの法則に関する本などを読むと、スピリチュアルな表現が多く、怪しく感じてしまう方もいるかもしれません。

でも実際に、自分の意思とはまったく関係のないところで、何か大きな力が働いているように感じることが、人生には何度かあるものです。

その正体が本当は何なのかということは置いておいても、

引き寄せの法則を学ぶことで、潜在意識があなたの毎日の生活や人生に与える影響を知り、

実践して実感していくことは、とても有益なことだと思います。

「天災や事故や大病も、自分が引き寄せたものなのか?」というような問いに対し、

万人が納得できる明確な答えは無いかもしれませんが、

どんな理論や思想にも完璧を求め過ぎず、いいとこ取りで良いんじゃないかな、と思います。

ふわっと、ゆる~く、参考にしていただければと思います。

まとめ。

私がこの「引き寄せの法則」に出会い、その効果を信じるようになったのは20代前半の頃でしたが、

今日は初めて心理学的な視点で引き寄せの法則を解説してみました。

引き寄せの法則の捉え方については色々な議論がありますが、

私は、ナポレオンヒルの「思考は現実化する」と似ていると思っています。

また、やはり物事を「引き寄せた」と思うかどうかというのは、個人の物事の捉え方によるところが大きいと思います。

さて、無意識化で意識を向けていることがどれほどの影響力を持つか分かったところで、

自分はどうだろうと、ここでもう一度考えてみましょうか。

あなたは普段、どんなことに意識を向けていますか?

不安、欠乏、嫉妬、恐れ・・・無意識に、そういうネガティブなことばかりに意識を向けていませんか。

また、あなたの物事への捉え方はどうでしょうか。

どんな物事に対しても、ネガティブな捉え方をしているのではないでしょうか。

自分が既に持っている豊かさや喜び、感謝・・・そうしたものに意識を向けることは、出来そうでしょうか。

あらゆる物事のポジティブな側面を、見つけることが出来そうでしょうか。

あなたがどのような現実を引き寄せていきたいか。

あなたの中のもう一人のあなたと、しっかり話し合ってみてくださいね。

おまけ。

こうして色々なことについて記事を書いていると、原因は様々あれど、問題の本質は同じようなことだったり、解決策は似たようなところに着地したり、

全く関係のないような内容に思えても、深堀りしてくと、色々な関連性があることに気付いたりします。

人類の発達の歴史から脳科学、心理学と紐づけて学んでいくと、とっても面白いです。

学ぶということは本当に楽しく、そしてこの喜びをあなたにも感じてほしいと思っています。

でも、日々の生活で心を消耗し落ち込んでいる人にとっては、学ぶことの喜びは今は感じられないかもしれないし、

今の時代、こんな文字だけのブログを読む気にはならない人が多いのかもしれないなとも思っています。

将来的には、そんな状態の方にもメッセージを届けられるよう、文字以外のアウトプットも何かしらの方法で出来るようになればいいなと思っていますが、

今は、ひたすら書き続けますし、文字でのアウトプットを続けていきます。

読める人が読みたいと思った記事を読んで、何かを学び取ったり、感じてくれれば良いなと思っています。

文字だけで、私の伝えたいことが伝わっているか不安もありますが、もっと知識を定着させ、頭の中の引き出しを豊富にしたうえできちんと整理し、文章を書くことやアウトプットスキルを上達させたいと思っています。

でも、その先に本当に望むことは、

その文章やアウトプットを通じて、

あなたの今日を少しだけ元気にすることです。

いつか、どこかで、誰かの心を軽くする。

そんなメッセージを、これからも発信していきたいですね。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

今日あなたをここに引き寄せられて、とっても嬉しいです!

神田華子でした。