友達がいないと悩んでいるあなたへ!あなたに本当に必要なのは?

「友達がいない。親友と呼べるような友達が欲しい。」

そういう風に思ったことがある方はいませんか。

周りにはたくさん友達がいて楽しそうに見えるのに、

私には、自分のことを分かってくれる親友と呼べるような友達が一人もいない。

そんな風に感じて悩んでいるあなたは、是非この記事を読んでみてくださいね。

友達ってなんだ?

そもそも「友達」の定義、そして「親友」とはどんな存在か、というのを考えてみたことはありますか。

これって実は、定義がとても曖昧で、人によって全然違うんですね。

自分以外の人間は、家族も含め全員、自分とは違う人間、「他人」です。

そんな中で、どういう人間関係を「友達」と呼ぶのか、その中から更にどういう状態であれば「親友」と呼ぶのか。

「私には友達がいない・親友がいない」と嘆く前に、自分にとってそれがどういう存在なのか、

今の自分は他人とどういう関係を望んでいるのか、ということをまずは考えてみてください。

あなたが本当に欲しいのは、単に時間を多く共有するだけの誰かなのか、それとも、自分と同じ趣味や興味を楽しめる誰かなのか、気軽に悩みを相談できる誰かなのか。

そうして具体的に、自分がどういう相手が欲しくて何をしたいのかを考えた上で、今の自分の生活の中で、

・どうして今そういう存在がいないのか?

・今の自分に本当に必要か?

・そもそもそんな相手が実在しえるのか?

を考えてみてください。

そうすると、自分の生活の中でそのことに対する優先順位が実はそんなに高くないな、とか、人に気を遣うのはやっぱり疲れるな、とか、これなら別に友達じゃなくて家族でいいな、とか、色々と気付くことがあると思います。

学生時代のように、どこに行くのにも一緒に行動する、毎日起きた小さなことを共有し合える、そんな存在を友達や親友と呼ぶのであれば、

大人になるにつれてそういう存在が居なくなってくるのはごく自然なことです。

悩む前にまずは、自分が本当に求めているものが何かを、しっかりと考えてみてくださいね。

もし、自分の考えている「友達」という定義と、「自分が具体的にやりたいこと」が、自分の中で矛盾していることに気付いたら、そこが、あなたが本当に求めているものを知るための糸口です。

自分の理想を1つ1つ手放す。

例えば「私のことを何でも分かってくれて、いつ連絡しても親身に話を聞いてくれる親友が欲しい」と思っているとしたら、それは手に入らないものなので手放しましょう。

自分以外が他人である限り、あなたのことを何でも分かってくれるという定義は成り立ちません。

「何でも分かってくれる友達」という理想は手放しましょう。

また、他人は誰もあなたのために存在している人はいませんから、24時間いつ連絡しても親身に話を聞いてくれる友達は成り立ちません。

あなただって、24時間友達のためにスタンバイしたくはないですよね。

そういう相手が欲しいのであれば、オンラインで24時間営業しているカウンセリングサービスを探しましょう。

このように、自分の中で持っている理想や矛盾を、1つ1つ手放していくと、心がほぐれて楽になっていきますよ。

1つ1つ、灯篭を川に流して見送るように、穏やかな気分で考えてみてください。

自分の中の矛盾探しと、不必要な理想を手放していくという作業は、友達関係だけでなく異性関係、恋人や結婚相手を探すときにも役立ちますよ。

是非、練習してみてくださいね。

人間関係は移り代わっていく。

就職や結婚、子供が生まれるなど、それぞれのライフステージが変わるごとに、人間関係も変わっていきます。

それぞれのライフステージをひとつの島だと考えると、学生時代は大きな島で、自分の意思にかかわらず、多種多様なみんなで1つの島で、過ごしていました。

そこから、サラリーマンの島、起業家の島、結婚した男女の島、独身の島、子育ての島、介護の島・・・

色んな島を、私たちは人生のステージが進むたびに、その都度その都度、渡り歩いているような状態です。

また、それぞれの島の中でも、色々なタイプの集落や派閥がり、私たちは集落間をふらふらとさまよったり孤立したりしながら生きています。

なので、どこかの島の、ある一地点で孤独を感じたりすることは、ごく自然なことなんです。

それは単にあなたが、「自分の信念や快適さをすべて犠牲にしてでも、誰でもいいからとにかく誰かと一緒にいたい」というタイプの人間ではない、ということの証明であるだけです。

そう、誰かと時を共にするというのは非常に面倒くさいんですね。

話していても考えが合わないとか、自分の時間で動けないとか、協調性を求められるんです。

人と過ごすことの楽しさと、その煩わしさ、どの程度のバランスが心地良いかというのも人それぞれです。

自分がいる島に、必ずしもその波長が合う人がいるとは限らないんですね。

なので大丈夫。

世の中には無数の島があり無数の人が住んでいます。

さまよい続ければ、あなたの人生のステージが進んだ時、または興味のある別の島が見つかったとき、その島に行った時にだけでも楽しく時間を過ごせる存在が、きっと見つかります。

その島にいるときだけ限定の友達で良いんです。

一生の友達という存在は、まやかしですから。

そんな存在がいたかどうかは、あなたが死ぬ直前に振り返って、初めて分かることですから。

今いる島、今行くことが出来る島、その中で少しでも多く交流の幅を広げれば良いんです。

人との関係は、時に細く、時に太く、時に切れたりして続いていく。

1つの島を離れる時、または新しい島で新しい人間関係がなかなか作れない時、前にいた島を懐かしく思い、寂しく悲しく感じるかもしれません。

でも、それは縁が切れてしまうわけではなく、今この瞬間、これからしばらくの間、少し関係が薄くなっているだけということです。

また何年も何十年も経て、元いた島に戻ることもあるし、前は別の島にいた友達が自分の島にやってきて、関係が再開することもあります。

前にいた島に遊びに行くと、そこにずっと居る人もいれば、出ていったまま二度と戻ってこない人もいるかもしれません。

人生というのは常に進んでいて、あなたも周りも絶えず変化しているものですから、前は居心地が良かった島が、すっかり自分には居心地が悪くなってしまったということもあるかもしれません。

また、人生のある一定の期間にだけ立ち寄ることのできる島も存在するかもしれません。

そこで出会った人たちとは、もうこの先の人生で二度と交わることはないかもしれません。

でも、そんな島での経験や、そんな期間限定の友達との思い出やその時に学んだことや感じたことが、確実に、今のあなたを作っているのです。

すべての人との出会いと別れは、既にあなたの一部になっているのですから、友達との別れというのは、そんなに悲しむことでは無いんですね。

その時だけの存在というのが、あなたの人生に一時期存在していた。

それ以上でもそれ以下でもなく、それだけのことなのです。

前はよく連絡していたのに連絡を取らなくなったことに対して罪悪感を感じたり、またはその逆で、悲しんだりする必要はないんです。

「またいつか、どこかの島で会えるかもしれないな。」

その程度の淡い期待をしながら、今いる島での生活を楽しむことに集中しましょう。

無人島なんて存在しません。

あなたは必ずどこかの島に所属していて、そこから、いろんな島に行くことができます。

こんなにインターネットの発達した現代。

無数の島とつながっていますから、悠々自適に一人の生活をのんびり楽しんだり、他の島に時々遊びに行ったりしながら、その場その場で、自分が楽しめる人との交流を楽しむ。

「友達」や「親友」という枠に縛られず、そんなアイランドホッパーのような付き合い方で、良いのではないでしょうか。

それでも友達が欲しい!

そうはいっても一人は寂しい!友達が欲しい!

そんなあなたは、まずはあなたが思う「友達」と、具体的に何がしたいのか考えてみましょう。

仮に、「趣味の釣りを楽しむ友達が欲しい」のであれば、学生時代の同級生に連絡を取ってみても、必ずしもあなたの希望が叶うとは限りませんよね。

それよりも、釣り仲間が見つかるようなコミュニティに、例えばまずはオンラインで参加して、オフ会などを通してそういう仲間を見つける方が良いでしょう。

今はインターネットですごく便利な時代ですからね。大いに活用しましょう!

または、「なんでも話せる親友が欲しい」と思っているとしましょう。

では、何でも話せる、なんでも言える相手って、果たして存在するのでしょうか?

相手のことを傷つけないように気を遣ったり、他の人に言いふらされないかと心配したり、倫理的にこれは誰にも言えないなと思ったり、

なんだかんだ本当に「何でも話せる」という相手は、これまでもいなかったのではないでしょうか?

あなただけではなく、ほとんどの人がそうだと思いますよ。

特に、大人になるにつれて、「何でも話せる1人の存在」という相手を見つけることは、幻想と言ってもいいほど不可能に近いと思います。

立場や役割、責任が増えて、言ってはいけないことや、言えないことが、やっぱりどうしても増えてくるからです。

「相手のすべてを包み隠さず話して欲しいし、自分のすべてを包み隠さず受け入れてほしい」と思うことも幻想です。

相手を気遣ったり、譲り合ったりするからこそ、良好な人間関係というのは成り立つのです。

「このことに関してはあの人と気軽に話せる、あのことに関してはこの人に相談、ここに行った時はこの人に連絡、こんな恥ずかしい話はあの人としか出来ない・・・。」

そんな風に、1人の人間にすべてを満たしてもらうのではなく、人間関係も使い分けてはいかがでしょうか。

それでいいんですよ。

「何でも話せるのが本当の友達」という幻想にまどわされて悩むのは、今すぐにやめましょう。

私たちの多くは大人になってから、「私たち友達だよね」「俺たち親友だよな」なんて、口頭で確認したりしませんよね。

「用はなくても時々お互い近況を報告し合う相手」のことを、「しいて親友といえばあいつかな」と、思い浮かべるような感じだと思います。

「いつもどんな話でも、正直に言えるのが親友」という幻想から抜け出すと、「欲しいものが手に入らない」という苦しみからも抜け出せます。

「何でも話せる誰か」が欲しいのであれば、友達を探すのではなく、赤の他人のカウンセラーに話をする方が、よっぽど現実的だと思います。(宣伝ではないですよ。笑)

友達を作りたいと思った時に出来ること。

友達がいると色々と気を遣ったり、相手に合わせないといけません。

友達がいないと感じているのであれば、あなたはなんだかんだ、友達がいることの楽しさや充実感よりも、一人でいることの楽さや快適さを選んでいるのかもしれません。

または、仕事や家事、育児、趣味に忙しい方は、そもそも友達のために使う時間が残されていないかもしれません。

もしそうなのであれば、自分が付き合いたい相手とうまく付き合える程度の協調性や我慢は必要かもしれません。

また、生活の中での優先順位を再検討して、重要でないことはやらない、または後回しにする勇気を持つ必要もあるかもしれませんね。

人生という大きな優先順位で長い目で見た時に、本当にこの過ごし方でいいのか?という目線が大切です。

また、そもそもコミュニケーションが苦手で友達が出来ないという方であれば、コミュニケーションの取り方を学ぶことで、人生がより豊かに充実するかもしれません。

でも、友達を作るためではなく、あなた自身が人との交流をより楽しめるようになるために学びましょう。

あなたが何かを楽しむ時に、一緒にそれを楽しめる誰かがいたとしたら、その人と楽しく交流できれば、それで十分です。

友達というのは、シーン別の関係であっても、インターネット上だけの関係であっても、構わないのです。

ネット上の関係なんて儚いと思っている人もいるかもしれませんが、人間関係とはもともと、非常に儚いものです。近くにいるかいないか、関係をリセットしやすいかどうかの違いだけです。

人生とは刹那を繋いで出来ているんですから、不変のものを手に入れることは出来ないし、今あるものがずっと変わらずそこにあるということはないのです。

それを受け入れられれば、友達と呼べる存在がいなくても、きっとその都度、自分自身の楽しみを見つけて生きていけるようになっていきますよ。

最後に。

「1年生になったら、友達100人できるかな?100人で食べたいな わっはは」

小さい頃、こんな歌を学校や保育園・幼稚園で歌っていましたよね。

友達は多ければ多いほどよい。

誰とでも友達になれるのが良い。

飲み会に呼ばれれば呼ばれるほど人気者。

人脈と顔が広いと言われることは誇り。

こんな風に思っていた時期が、お恥ずかしいことですが私にもありました。

もちろんビジネスの場では、一人でも多くの人に顔を売り名前を知ってもらい好意を持ってもらう問うことは非常に有利なことかもしれません。私も新規開拓営業をしていた頃は、とにかく知り合う絶対数を増やしていました。

でも、あなたが今欲しいのは友達ですよね。

何百枚も何千枚も名刺を交換し、いいねの数やフォロワーの数を競うことに精神をすり減らす世界で生きたいわけではないんですよね。

人生で本当に大切な友達って、1人いれば十分で、2人以上いれば本当に幸せなことだと思います。

決して、数ではないんですね。

その一人と、何年も会っていなくても、また会いたいな、また話したいな、と思えれば、それでいいんです。

そして、そんな風に思える友達のことを、必ずしも「親友かどうか」だなんて、枠にはめる必要はないんです。

「友達」という、定義が曖昧なものの中から、更に「親友」というもっと曖昧な存在を求めるから、なんだかモヤモヤしてしまうんじゃないかなと思います。

それよりも、それ以外の身近な人との交流にも、もっと目を向けてほしいなと思います。

たとえば、自分が部屋に入った後に次に来ている人のためにドアをおさえてあげた時に、笑顔でお礼を言われる。

馴染みの店員さんに、ふいに「寒くなってきましたね」と言われて、嬉しさと恥ずかしさで、不器用に相槌を返す。

そういう些細な人間関係の連続で私たちの生活は成り立っていますから、

そういう、身の周りの小さな交流も楽しめるようになれば、世界はもっと優しい場所に変わっていきますよ。

そして、あなたのそうした些細な言動が、周りの見知らぬ人の今日を、少しだけ素敵な日にしたかもしれません。

もしかしたら、そこから新しい人間関係が始まることもあるかもしれませんよ。

あなたの周りが、これからもっともっとたくさんの優しさで溢れますように。

神田華子でした。