テイカーは幸せになれない。『クレクレ族』を卒業しよう!
クレクレ族という言葉を聞いたことがありますか?
クレクレ族とは、「~ください」「~して!」と、相手に要求ばかりしている方々のことです。
いつ頃から出来た言葉なのかよく分かりませんが、面白い呼び方だなぁと思いました。
クレクレ族と呼ばれる方々は、自分が得をすることが大好きです。
相手に「してもらう」ことが大好きです。
あなたの周りにもいませんか?
または、あなた自身がクレクレ族になっていませんか?
今日は、クレクレ族との付き合い方と、クレクレ族を卒業する方法について書いていきます。
現時点で心当たりがない方も、多様化が急激に進む日本で、今後知っておいて損はないマインドですので、
是非最後まで読んでみてくださいね。^^
あなたはクレクレ族になっていない?
クレクレ族の方は、いろいろな場面でクレクレマインドを発揮してしまいますが
自分では、気づいていないという場合も多いです。
あなたは、こんな風にクレクレ族になっていませんか?
「彼が連絡をしてくれない!」
「同僚が仕事を手伝ってくれない!」
「美容師の友達が、サロンに行っても割引してくれない!」
「仕事で疲れて帰っても、妻が優しくしてくれない!」
これらの不満もすべて、クレクレマインドから来ています。
(クレクレ族=くれない族、とも呼ばれています。)
相手にこうしてほしいと相手に要求ばかりしたり、
自分の利得になるようなことを極度に相手に期待してしまうが故に
そうではないときに、相手への不満や不信感になってしまいます。
不安定な自己肯定感や自信のなさ、周囲への強い依存心から、
相手に求める気持ちや自分を守る気持ちが大きくなって、
気付かないうちに、クレクレ族になってしますのです。
変わらない相手とは、離れても良い
例えば、私のところに相談にきた相談者さんで、
ハンドメイドグッズを販売されている方がいました。
その方は、ママ友さんに「私にも作って」と言われ、大変細かい希望に沿って作ったところ、
当然のように無料だと思われていてとても驚いた、という方がいました。
その相談者さんは、その時は相手の勢いに負けてそのまま無料で商品を渡されたそうですが、
その後もそのママ友さんとの関係にモヤモヤして、ご相談に来てくださいました。
相手にきちんと自分の主張を伝えられなかったご自身の問題を内省していただき
自分も相手も大切にする健全な自己主張である『アサーション』などを学んでいただきました。
結局、そのママ友さんは無料でやってほしい・破格の値段で得をしたいクレクレ族だったようで、
最終的にはそのママ友さんとは距離を置く、という決断をされました。
(距離をとるという決断をして実践できたことは、その相談者さんにとっては大きな成長でした!^^)
※ご本人の許可を経て、一部設定を変えて記載しています。
クレクレ族になっている方は、人間関係の摩擦や何かしらの不都合が起きて
自分自身で変わろうと決断をしない限り、
クレクレマインドから抜け出すことは難しく、
そのような方と付き合うことで振り回されたり不利益をこうむったり
ご自身のモヤモヤが募るのであれば
距離をとる、離れる、ということは、大切な自分自身の選択の権利なのです。
「友達を選ぶ」「お客様を選ぶ」ということに抵抗のある方もいますが
自分を犠牲にすることでしか維持できない関係性というのは、
『自分の人生』という主軸で考えたとき、絶対に見つめなおすべきものの1つなんです。
クレクレ族の「ありがとう」はやりがい搾取のブラック企業と同じ
ありがとうの言葉で相手から利得を搾取するクレクレ族は、
やりがいという概念で労働力を搾取するブラック企業と似ているとも言えます。
クレクレ族の方は、あなたから何かを得たときに、とても感激してくれます。
こちらの苦労や努力、才能に照れくさいほど感心してくれたり、
大げさに感謝の気持ちを表現してくれます。
でもそれは、あなたに対する正当な、誠実な感謝というよりも
「(私に得をさせてくれて)ありがとう!」
「(無料で/低価格で/労力なく、私にこんなに良い思い/楽をさせてくれて)ありがとう!」
という意味での、感謝なのです。
それが正当なものでなく、あなたの自己犠牲から成り立っているのだとしたら、
これ以上は与えられないことをしっかりと言葉や態度で伝え、
もしそれで不機嫌になったり怒ったり、去っていくようであれば、
その人はあなたに正当な感謝をしていたわけでなく、
単に、クレクレ族の本能からあなたに近づいていただけ、ということでしょう。
関係を継続するかどうかは、あなた次第です。
自分の心の声をしっかり聞いて、
相手ではなくあなたの人生にとって、最適な選択をとってほしいと思います。
誰にでもNoという権利はあるし、Noを言える自分に誇りを持てるようになってほしいです。
クレクレ族を卒業するには?
相手に期待することは悪いことではないですし、
自分が得をしたり良い思いをすると、嬉しくなることはあるでしょう。
相手や物事が期待通りにならないとき、自分の予想通りの結果を得られなかったとき、
残念だったなとガッカリしてしまう気持ちが出てしまうのは、人間であれば当然です。
しかしその気持ちが、過度な怒りや不満など、相手に対する攻撃的な気持ちになってしまう場合は黄色信号です。
「どうして~してくれないの!私は~してほしいのに!」と、
相手にばかり要求していませんか?
そのままだと、人間関係が悪くなったり、大切な人を失ってしまうかもしれません。
今日この記事をここまで読んでいるあなたは、
何かが気になったから、何かが引っ掛かったから、自分を変えたいから、
読み進めてくださったのかもしれません。
それは、あなたが内省ができる素直な心をまだ持っているということです。
『幸せへののびろしろ』が、まだまだある、ということです。
是非、自分の在り方や相手との関わり方を見つめなおし、
より良い人間関係を築くためのヒントにしてください!^^
自分が求めているものが正当なものか、自問してみる
あなたの期待する結果というのは、正当なものですか?
相手の過度な犠牲の上に成り立っていないか?
自分だけがおいしい思いをしていないか?
自分にできることはやったのか?
自分が与えられることを与えているのか?
テイカー(搾取する人・奪う人)になりたくないのなら、
自問してみることが大切です。
あなたの要求、そして相手があなたに与えているものは、正当なものですか?
相手の立場を考えてみる
相手の立場や都合を考えると
必ずしもあなたの要求が通らないことがある、と見えてくるかもしれません。
「上司が話を聞いてくれない」のは、
あなたの言い分だけを聞くと不公平だからと考えているからかもしれないし、
あなたの相談の仕方や要求ポイントが上司にうまく伝わっていないのかもしれません。
口下手でうまくフィードバックできていないのかもしれません。
いずれにせよ、相手の立場になって問題の可能性をあれこれ考えることで
違う考え方ができ、俯瞰的なものの見方や、柔軟な思考が鍛えられます。
そうすることで、ただ単に相手に要求するクレクレマインドから、
「では自分はどうしたら良いか」と、自分の希望を叶えるための
『問題解決思考』に切り替わっていくことができます。
事実と感情を分けて考えてみる
「彼氏が全然LINEをしてくれないんです」
という場合、あなたが送れば返してくれるのであれば、
「全然してくれない」というのは事実ではありません。
頻度は少ないけどたまにはしてくれるのであれば、
「全然してくれない」というのは事実ではありません。
私たち人間の脳は感情や印象に操作されやすく、
その状態では、物事の嫌なことばかり目についてしまいます。
事実としての情報を自分の感情を分けて考えて、書き出してみましょう。
書き出すことで、より客観的に物事を見ることができますよ。^^
あなたは十分、与えられています。
クレクレ族の方は、常に、何か足りないという欠乏間に駆られています。
だから、私にもっと与えて!と躍起になってしまうのです。
いわゆる、欠乏マインドの持ち主になってしまっている状態ですね。
欠乏マインドについてはこの記事も参考にしてください。
足りないものばかりに焦点をあてる欠乏マインドでは、
幸せに生きるために必要な、豊かさマインドは手に入りません。
相手に要求ばかりしている自分に気付き、
自分がすでに与えられているもの、手にしているものに目を向けて、
自分の選択と責任で、今の人生は出来上がっていると思えたとき、
(もちろん、そこに至った環境や条件は、選べないものもあったにせよ)
それが、あなたがクレクレ族から抜け出せる、卒業式です。
与えるものは、受け取るもの。
あなたが与えた分だけ受け取り、時には余分に与え、余分に与えられる。
必ずしも同じ相手ではないかもしれませんが、
そうやって自分の周りに豊かさや感謝の気持ちが循環していくことで
あなたの人生にも、好循環が訪れますよ。^^
最後に
ここまで書いてみましたが、クレクレマインドにまったく心当たりがないという人は
少ないのではないでしょうか?
そうなんです。
私たち人間はみんな、愛されたいし、認められたいし、得をすると嬉しい生き物なのです。
これは、本能的なものなんです。
私自身も、クレクレマインドになっていたことがありましたし、
今でも、そうなってしまう時もあります。
「夫が話を聞いてくれない。」
「私を十分に労ってくれない。」
でも、自分の言動を振り返り内省を進めると、
私自身が、彼の話をちゃんと聞いていませんでした。
彼を、十分に労っていませんでした。
私たち人間は関係が近くなればなるほど、自分と相手を同一化し、
同じように考え、同じようにしてほしいと望んでしまうものですが
相手は自分ではないので、口に出していない要求を察してくれることもなければ、
自分の期待通りに動いてくれるわけでも、自分が望むように言葉を選んでくれるわけでもありません。
このクレクレ思考・くれない思考が強かったり、頻度が多くなると、
相手への不満がどんどん膨れ上がり、それは、自分自身を苦しめることになります。
『見知らぬ他人へのクレクレマインド』
『遠すぎず近すぎない関係の友人へのクレクレマインド』
『身近で大切な人へのクレクレマインド』
どんな関係性であっても、クレクレマインドは、
あなたの豊かな人間関係と幸せな人生を遠ざける思考であるということを
覚えておいていただけると嬉しいです。
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