カウンセラーの私が海外駐在員に送るエール。

こんにちは、神田華子です。

海外居住者や駐在員・ご家族向けのサポートを中心にやっていこうと思ったものの、

海外ネタや駐在ネタのブログをほぼ書いていませんでした。^^;

最近ケツメイシさんが『海外駐在員への唄』という楽曲をリリースされましたね。

そんな歌を出してくれるなんて、と、正直少し驚きました。

面白いですね。^^

ということで、今日はカウンセラーとして私が海外駐在員に向けてお伝えしたいことを書いてみます。

言葉の壁や文化の違いだけじゃない!駐在員の苦労とは

海外の日本人コミュニティは狭いもの。

特にアジア駐在員の日本人同士の距離感は、ビックリするほど近いです。

上司や同僚、取引先のお客様と、アフターファイブも週末も一緒。

平日は朝から仕事して夜遅くまでお付き合い、

週末もゆっくり寝る暇なんてなく、接待ゴルフや社内ゴルフ。

趣味で何か他の事をやっていたとしても、何かしら仕事絡みの人と一緒だったりするものです。

治安の良くない途上国駐在では、日本人駐在員が住めるセキュリティレベルの住居は限られるため、

住んでいるアパートがほぼ会社の人やお客様、なんてこともざらです。

出張者が来たら、昼も夜も週末でもフルアテンド。

ちょっと買い物に出かけても、誰かしらと遭遇します。

どこにいても誰かに見られている、どこかで繋がっているような、特殊な環境。

それが、アジア駐在です。

そんな環境下では、

良く言えば業界や世代を超えた濃い人間関係が出来やすい、

オールジャパンで一致団結、海外駐在の苦楽を共にするという、

駐在生活ならではの醍醐味であるとも言えますが、

悪く言えば公私混同、完全にプライベートな時間は取りにくい、ということでもあります。

いやぁ、駐在員の皆さん。

本当に毎日、仕事に飲み会にトラブル対応、お疲れ様です!

毎晩二次会まで付き合わされて、休む暇がない!

もうそんな時代じゃないでしょう。

個人の自由を尊重して良いでしょう。

こっちは仕事も溜まってるんだ。

でも、、、

誘いを断ると「付き合いの悪い奴」「仕事を分かってない」と、後ろ指をさされる現実も知っている・・・。

こんなお悩みを持っているのは、裁量のない若手社員に多いと思われがちですが、

実は年代問わず、個人の性格によるものが大きいです。

そしてもちろん、これで悩む人は海外に限らず、どこにいても悩みます。

が、今の日本よりはアジア日本人社会の方が、圧倒的にこのシチュエーションに陥ることが多いでしょう。

休む暇がないほど飲みや遊びに付き合わされて、お金を払わされて、

仕事以外の人付き合いで、こんなに疲れ果てて、ストレスになるなんて、馬鹿げてる。

そう思えば思うほど、それがまたストレスになってしまう。

また、真面目に実直に生きてきたタイプなんかだと、

そこで遊びを覚えてしまったりして、

人生が変わってしまう人も少なくないです。

それがその人にとっての幸せなのか、破滅への道になるのかも、もちろん人それぞれです。

カウンセラーとして海外駐在員へ向けるエールとは?

とはいえ、ようやく勝ち取った海外駐在というスポット。

期待されて送られてきたという自負もある。

自分に何ができるか証明したい。爪痕を残して帰りたい。

本社や上司からの期待にこたえたい。

一生ものの出会いや経験を得たい。

ここで上手くやって次につなげたい。

駐在生活で悩まれる人の中には、当然ですが、色々な思いがあるものです。

駐在員というのは、特別だけど特別でない。

見られているし、期待はされているけれど、好きなように仕事ができるわけではない。

OKYという言葉が有名ですが、「お前(O) 来て(K) やってみろ(Y)!」と叫びたくなるほど、

本社と現地との間で、大変な苦労をされている方がとても多いです。

発展著しいアジアでの仕事はダイナミックでやりがいも大きい分、

プレッシャーや業務上の負担も大きい。

言葉の壁だけでなく、文化・価値観・商習慣の違いがある同僚や部下とのコミュニケーションやマネジメントはとても難しい。

そんな苦労を分かち合える日本人同士のコミュニティは、

本当はとても貴重で素晴らしい出会いに繋がるはずのものです。

でも、そんな狭い人間関係だからこその悩みも発生する。

そんな彼や彼女らに、私はカウンセラーとして、どんなエールを送ったら良いでしょう?

「頑張らなくて良い」なんて言えません。

あなたが何を大事にしているかを、私は知らないから。

「他人にどう思われても良いから、自分を大切にして。」

そんな風に言うのは簡単です。

でも、自分を大切にするってどういうこと?

将来のために評価されたい、今の苦労が自分の糧になる、頑張れば報われる。

カウンセリングに来るほど思い悩む人は、

そんな思いで、必死に頑張っている人がほとんどです。

「ここで踏ん張れないと、自分はダメだ」

そう思い込んでいる人もいます。

会社のためにが自分のためにだと、信じて疑わない人もいます。

それぞれが、色んな思いを胸に抱えて、異国の地で頑張っているんです。

だから私は、カウンセラーとして無責任なエールは送れません。

ただ、これを読んでくれているあなたが、

もしも今まさに思い悩んでいる当事者だとしたら、

1つだけ、お願いがあります。

自分の胸に手を当てて、聞いてみてほしいんです。

「あなたがそんなに頑張っている先に、本当に手に入れたいものは何ですか?」

その問いに、あなたが自分ですぐに答えられないのであれば、

今のまま盲目的に頑張り続ける前に、ちょっと立ち止まってみてください。

1日だけ風邪を引いたと言ってゴルフを休んでも良いでしょう。

家族に電話しないといけないからと、二次会を断っても良いでしょう。

少しでも良いので、自分の時間を意識して作って、ちょっとで良いので、考えてください。

私は、あなたにここではエールを送れません。

送りたくありません。

きっと、もう、十分すぎるほど、頑張っているから。

ここでエールは送れないけど、私に出来ること

でも、これを読んでくれているあなたが今、

本当に辛くて苦しんでいるのであれば、

そこから抜け出してほしいと、心から願っています。

それが出来るのは私ではなく、他の誰でもなく、あなただけです。

でも、私に出来ることもあります。

カウンセラーとしてあなたと一緒に考え、サポートすることができます。

カウンセラーからの問いかけにハッとしたり考えさせられたり、

自分でも気づいていなかった欲求や、抑圧していた感情が湧き上がることがあります。

そうして自分の思考や感情を一緒に整理していくことで、

自己理解が進み、自分が今取るべき行動指針が明確になっていくことで

悩みが軽減したり、適切な行動を取る勇気が出たりするのです。

そしてそれが、今の、そしてこれからのあなたの人生にとって、必ず大きな財産となります。

自分をもっと見つめ直したい、抱え込んでいる気持ちを吐き出して楽になりたいと、

少しでも思っているのなら、是非一度、ご連絡ください。

誠心誠意であなたのお話を伺い、カウンセラーとしてあなたの人生を全力でサポートします。

当カウンセリングルームでは、オンライン・匿名でのご相談が可能です。

第三者に秘密が漏れることは、絶対にありません。

無料のセッションだけ受けて終了、で全く構いません。

それが、あなたの今後の人生において、何かを考え、変えるきっかけになるかもしれません。

私は、必要な方には継続カウンセリングもお受けしていますが、

無料のお試しで来てくださった方に無理な勧誘をしたことは、一切ありません。

それは、「あの時ハナコの無料カウンセリングを受けて良かった」と、

後からそう思えるような機会になってくれれば、十分だと思っているからです。

そして、必要だと思われる方は、自然と継続してくださっているからです。

私はこの場で、一般的なエールは送れません。

でも、あなたがカウンセリングの扉を叩いてくれた時には、

あなただけに向けての、私なりのエールを、全力で送りたいと思います。

最後に

ケツメイシさんの唄で、励まされたり感動したり、今の苦労や昔のことを思い出して胸が熱くなった、そんな海外駐在経験者はたくさんいると思います。

私自身も、駐在生活の孤独感や、異国での苦労と友情とを題材にして、

戦い続ける駐在員を労い、励ましている、とても素敵な楽曲だと思います。

ケツメイシさんの唄で、もっと頑張ろうと前向きになれる人は、それで良いと思うんです。

でも、ともに戦ってると感じられる同志も見つけられず、(本当は応援してくれている人がいたとしても)

孤独に何かと戦い続けて、歯車が1つズレると何もかもが嚙み合わなくなったかのように、

他者不信や自己否定、先の見えない不安感に、押しつぶされてしまう人も多くいます。

自分の限界が分からずに、自分が無理していることにさえ気づかずに、

倒れて起き上がれなくなる直前まで、笑顔で頑張り続けている人もいるんです。

とっくに限界を超えて身体症状などに表れているのにも関わらず、

もっと頑張らないと、認められないと、会社や同僚に迷惑をかけないようにしないと、と、

表面張力で耐えるコップの水のように、

溢れそうな思いを押し殺して、奮闘している人達が、

そして夢破れ去っていく人達が、確かにいるんです。

そんな人は、駐在生活で得たものはなくやり遂げたこともなく(と感じて)、

最終的には、失ったものだけを抱えて帰国してしまいます。

失ったものとは、自信、自尊心、プライド、そして健康なメンタルヘルスです。

本当は、出来たこと、頑張れたこと、繋がれた人、あったはずなのに、いたはずなのに、

すべて見えなくなってしまいます。

もちろん、帰国は1つの選択肢です。

自分がどう頑張っても変わらないもの、変えられないものはあります。

でも、自分が変われば変わっていくものもあります。

帰国をしなくても、今の苦しみが軽減する方法があるかもしれません。

そんな色んな選択肢を一緒に探せたら良いなと思っています。

または、最終的に帰国という選択肢に至るとしても、

そんなにたくさんのものを失わなくて済むかもしれません。

大きな挫折感を感じての帰国は、とても辛いものです。

そして、自分が悪いわけでは決してないのに、その先もずっと自分を責めたり、情けなさや無力感を感じ続ける人生は、もっと辛いんです。

負けられないと感じているのなら、

あなたの人生にとって、何が本当の意味で負けなのかを考えてみてください。

このブログを偶然見つけたことがきっかけで

あなたが何かを変えるキッカケを作れたら、嬉しいなと思います。

まずは先程の私のお願い、自分にきちんと、聞いてみてくださいね。

「そこまで頑張っているその先に、あなたが本当に欲しいものは、何ですか?」

その暗闇に、必ず光は刺します。

あなたの人生が、これからどんどん良くなりますように!

最後まで読んでくださりありがとうございました。

神田華子でした。