どっちか選ばせようとする人に嫌悪感?あなたの感じるままでいい!

「どっちが好き?」

生きていると、何かをと何かを比較しなければいけない機会はよくあるでしょう。

でも、やたらと「〇〇と××どっちが好き?」と聞いてくる人って、周りにいませんか?

それは、ただの好奇心かもしれないし、特定の答えをあなたから引き出したいのかもしれないし、

はたまた、自分が心に抱えている不安を、あなたの言語的な回答によって、解消したいのかもしれません。

そういう人がどういう心理なのか、については状況や質問によって異なりますが、

そこに過剰に反応してしまうとしたら、あなた自身の問題が見えてくるかもしれません。


相手が求めている答えをまず探してしまう?

例えば、私も海外生活が長いので、よく聞かれることがあります。

「日本と〇〇(今や過去に住んでいた国)、どっちが好き?」

でも、そのシンプルな質問に対して

私の反応が、状況や日によって違うことに、ある日気付いたのです。

AとBかどちらかを好きか?という

一見するとシンプルなクローズドクエスチョンに聞こえますが、

背景に別の意図を感じることがあります。

そんな時には決まって、

「この人は日本って言って欲しいのではないか?」

「私が日本と応えると、この人はガッカリするんじゃないか?」

と考えてしまい、相手の喜びそうな答えを探してしまうのが癖になっていましたし、

今でも一瞬は考えてしまいます。

でも、そう考えて相手が望むであろうように答えてしまったり、

モヤモヤとした気持ちを抱えたままでいるとしたら、精神衛生上良くないですよね。

もちろん社会生活をスムーズに営む上であえてそうすることもあるでしょうが、

自分に嘘はつかない、自分の内心と行動を一致させる、ということはメンタルヘルスにとても重要です。

相手が望まないことであれば言わない、のではなく、相手が望まないことであればどう伝えようか、と考える方が建設的です。

相手も自分も尊重し大切にする、アサーティブを目指すということですね。

何でそんなこと聞くの?

実際には、どちらにも良いところも悪いところもあるし、それこそ日によって違ったりシチュエーションによって違う。比べる分野や年齢によっても違う。

答えなんて無いし、出す必要なんてない。

それなのに、そんなハッキリとした自分の気持ちや考えを言ってはいけないような圧を感じた時に、

あなたは反応してしまうのではないでしょうか?

相手から、純粋な好奇心ではなく、こちらをコントロールするような意図を感じる。(この感覚自体も、反応とも言えますが)

「それを聞いてどうしたいのか?」

そう違和感を感じたら、聞いても良いんです。

「どうしてその質問をするんですか?」

そうしたら、自分が思ってもいなかった答えが返ってくるかもしれないし、特に意味の無い質問だったのかもしれません。

もしかしたら、そういう研究をしている人なのかもしれません。

私たちは、質問されたら答えるのがマナーだと思っています。

でも絶対に答えなければいけないものではありませんし、質問に質問で返してはいけないという法律もありません。

現に、うまく答えをはぐらかす人や、求められている回答をピンポイントで言わない人、たくさんいませんか?

それが意図的であれ無意識であれ、です。

反応していい。ありのままで、いい。

反応してしまう自分は、いていいんです。

「あ、私このことに反応しているなぁ」と思ったら、その反応に任せて反射的に次の行動をとるのではなく、

一呼吸つける別の行動を取っていいんです。

「その質問って、今の話と関係ありますか?」とか、

または、「分からないです」とかね。

「分からない」と答えたり、はぐらかすことに抵抗がありますか?

聞かれたことには、ちゃんと答えないといけないと感じますか?

だとしたら、そこにあなたの抱えている問題や心の傷があるのかもしれません。

こうやって自分が反応するところを、センサーのように見つけて1つずつ緩めていくことで、

あなた全体、人生全体が緩んで、

今抱えている焦りや不安、人間関係での恐れや気まずさ、怒り、そういったものが自然と薄れてきたりします。

それがカウンセリングやコーチングによって深まる自己対話の効果です。

モヤモヤする、なんか嫌な感じがする、嫌悪感がある。

あなたがそんなふうに思ったのなら、それで良いんです。

「その質問されるの嫌なんです」それでもいいんです。

そして、誰がなんと言おうと、「私は」Aが好き、Bが好き、といったような本当の自分のありのままの気持ちも、

そのまま感じて大丈夫なんです。(それをそのまま表現するかどうかはまた別の話ですが、それは最後の方にまた書きます)

「私は」から続く意見や感情はあなただけのものですから、正しいも間違ってるも、少数派も多数派も、ないんですよ。

そんな自分のありのままの感情を、ありのままそこにあることを認めて、

自分が感じている『負の感覚』の正体を突き詰めていくことが、

他者と、そして自分自身とのより良い関係構築の、第一歩です。

子供から聞かれた場合は、お願い!


ただし、お子様が複数いる親御さんで、

例えば、もしもお子さんに、「お姉ちゃんと私どっちが好き?」などと聞かれたら、

内心どんなに長女が可愛い、末っ子が可愛い、と思っていても、

是非、「どっちも好きだよ」「どっちも1番だよ」「2人とも大切だよ」と答えてあげてください。

子供にとっての親という存在は特別です。

幼い子供にとって、親からの愛情は生存に関わるとても重要なファクターなんです。

ここで不用意に心に傷をつけてしまうと、その子の一生に影響するような事態になりかねません。

なので、これをここまで読んでくださっている方で、お子様が複数人いらっしゃるという方は、

ありのままの自分は認めていいです、感じていいです、子の親といえど一人の人間としてあなたの意見も感情も、もちろん尊重されます。

でも、それをその子本人に伝える必要はないんです。

親であるという、子供にとって絶対的な存在感を、是非その子を幸せにするために使ってください。不安を与え傷つけるためでなく、愛されているという安心感を与えるために使ってください。

これはここまで読んでくれたあなたに、私からのお願いです。

あなたの周りの人が1人でも多く幸せになることは、あなた自身の幸せに、必ず!繋がります。

あなたとそしてあなたの周りの大切な人たちが、今日も幸せでありますように、応援しています。

神田華子