カウンセラーを目指して気付いたことと、今の思いを正直に語ります。
今日は、私がカウンセラーを目指して勉強をしている中での、
私の今の考えや、心の中にある思いを正直に書いてみます。
かなり個人的な思いを熱く語っていますので、まとまりのない文章になってしまうかもしれませんが、
是非、読んでいただけると嬉しいです。
ずっとモヤモヤしていたこと。
私は昔から人が好きで、今でも人間が大好きです。
人が楽しそうにしているのを見ると、とても幸せな気持ちになりますし、
すべての人にそんな風に過ごす権利があると思っていますし、
そうであるといいのになと思っています。
でも、残念ながら世界は実際にはそうでは無いし、
様々な環境や要因が、多くの人から笑顔を奪っている現実があることも知っています。
私が今こうして幸せに生きていられるのは、ただ運が良いだけだということも十分に認識しています。
これまで、騙されたり裏切られたりしたこともあったにもかかわらず、
人間を好きなままの自分でいられるのも、
それ以上にいつも人に恵まれて、運が良かったからだと思っています。
自分の生き方を選べて、周りの人に恵まれ、いつも笑顔でいられる環境に生まれそして生きて来て、
それなりの教育を受け、色んな人と出会う機会を得ることが出来たというこの幸運を
なんとかして周りにも還元したいと常に思っていたものの、良い方法が見出せませんでした。
自分の幸せがもちろん一番大切。
でも、自分だけが幸せならそれでいい、というのも違う。
どうしたらいいのか、ずっと分かりませんでした。
この社会で、幸せになれる人となれない人の違いは?
ビジネスで大きな利益を出したり、社会貢献的なプロジェクトで多くの人の役に立つという、
企業や団体が描く綺麗なストーリーにも、いつも違和感がありました。
社会というのはいつの時代も、一握りの時の権力者に作られた世界で、
資本主義という、強者はますます優遇され、
弱者はますます生きづらくなっていくという社会を目の当たりにしていく中で、
この社会で求められていることと、
本当に助けを必要として苦しんでいる人が求めていることとは
全く反対なことなのでは、と感じてきました。
全体を尊重すると、平均からはずれた人たちが生きにくくなる。
でも、本来はそんな人たちにも、等しく幸せになる権利があるし、
尊重されるべきだと思うのに、
そうではないという巨大な現実をどうすることも出来ないという
とてつもなく無力な自分を感じるのが嫌で、
目を背けていたようにも思います。
「困っている人を助けたい」、とも違う気がする・・・。
学生時代は社会貢献事業に興味がありましたが、
大学時代に世界や人間の闇の深さを学んだことで自分の無力感を突き付けられ、
それ以降は、色々なビジネス書や自己啓発書を読んで、
経済やビジネスを必死に学んで、起業したり会社で活躍したいと思っていた時期もありました。
結局はそれなりに幸せに暮らすには、そうやって競争社会に組み込まれるしかないと思っていました。
でも、常に「やっぱり違うな」と感じていました。
かつて、とある資本家にこんな風に言われたことがあります。
「目の前の人を一人救う医者になるよりも、お金をたくさん稼いで投資して薬を開発した方が、より多くの人の役に立つ」
「ボランティアで目の前の子供を一人助けるよりも、お金をたくさん稼いで孤児院に寄付した方が、より多くの子供を救える」
要は、人を助けたいなんて綺麗ごとを言わずに、社会貢献をするにはまずはお金の方が大切だ、というようなアドバイスだったのですが、
それはそれで、一理あるなと納得した部分も当時あったんです。
確かに、お金の力で多くの人が現実的な問題を解決して助かったり幸せになれるのは事実だと思うし、
「自分を犠牲にしてでも人を助けたい」ほどの覚悟がないことも自分で分かっていたので、
その程度の「人を助けたい」という気持ちは、単なるきれいごとであり、自分のエゴであり、思い上がりでもあるかなとも感じていました。
それでも、上記のアドバイスは、どうもしっくりは来なかったんですね。
それは、大きなお金にいつも大きな権力が絡み、
個人や特定の組織の利益が絡んでいると、当時から感じていたからだと思います。
やっぱり今の社会の仕組みは、
どんなに環境を大切にだとか、格差を是正するだとか謳っても、
利益を追求するために情報やイメージを操作しているだけで、
結局やっていることは変わらないと思っていますし、
人間が人間である以上、その本質は変わらないのではないかなと思います。
そんな中で、会社勤めをして、職場の人間関係にも満足し、仕事も楽しくライフワークバランスは取れていて、
毎日、充実感や幸せを感じてはいたものの、正直、
「こんなに売る必要あるの?」
「もう十分行きわたってるんじゃない?」
「どこまで利益の追求や会社の繁栄を求めを続けるの?」と、
心の中ではいつもそんな風に、冷めた目で見ていました。
自分はそれでお給料をもらっているので、それなのにそんな風に思うというのは、
すごく矛盾しているし利己的な考えですが、
社会で生きていくというのは、必ずしも自分が納得していることだけができるわけではないですよね。
カウンセラーを目指して分かったこと。
でも、あるキッカケでカウンセラーになりたいと思ってから、
興味の対象が変わったことで、社会を見る目が変わりました。
そして、カウンセリングや心理療法、心理学について学んでいく中で、
「人を助けたい」というのとはちょっと違う、と思っていた自分が、
本当は一体何を求めていたのかが、少しずつ分かってきました。
それは、「人を助けたい」のではなくて、
「人に、笑顔で幸せに過ごしてほしい」ということだったんだと思います。
別に、私が助けなくてもよかったんです。
私は人を助けたいのではなくて、
他の人にも今の私のように、
自分らしく今を楽しみ、悩んだり落ち込んだりしながらも、それなりに幸せに過ごす、
そんな毎日を送ってほしい、と思っていたんだと思います。
だって、私は運が良かっただけだから、
今落ち込んで苦しんでいる人も、ちょっと運が悪かっただけ。
だから、どんなに持って生まれた特性や今を取り巻く環境が違っても、
同じように、楽しく幸せに過ごしてほしいんだと思っていたんです。
カウンセラーとしての喜びとは?
私はカウンセラーとしては、ヒヨコどころかまだ卵ではありますが、
対話を通して、落ち込んでいた人が新しい見方に気付いて行動を起こしたり、
かつてのように生き生きと自分らしく活動できるようになっていく姿を見るという喜びは、
何度か体験して、肌で実感しています。
暗くどんよりと光のない目をしていた人が、
笑顔を取り戻して楽しそうに笑う姿を目の当たりにすることは
本当に嬉しいことですし、その過程に携われることはとても嬉しく、大変有難いことです。
表面的には貧しく生きにくい環境の中でも、幸せそうに暮らしている人もいる。
表面的には豊かで恵まれた環境の中でも、心を病んで苦しんでしまう人もいる。
その違いは、ハッキリと証明できるものでもなければ、
1つだけの原因で成り立っているモノでもなく、
画像や数字などで表せるものでもありません。
心の問題という目に見えないものを取り扱う、答えのない世界での挑戦は、
非常に難しいことであることも感じていますが、
でも、それ以上に、「誰かが元気を取り戻す」ことに携われることの喜びは、大きいと感じるのです。
助けるのではなく、サポートする。
心理カウンセラーになるための勉強を通して、
私には、「相手を救うことは出来ない」という本質を学んだことで、
「人を助けたい」という表現に感じていた違和感の理由は、
「所詮、他人を助けることは出来ないから」なのかもしれないと、気付きました。
自分を助けることが出来るのは、自分だけなんですよね。
だから、カウンセリングや心理学、心理療法の学びを深め、
それをカウンセラーという立場で活かすことで、
1人でも多くの人が、変化のための行動を起こすヒントやきっかけになれればいい。
意識を変えるきっかけになる対話が出来ればいい。
そうして、目の前の光が見えなくなって潰れかけていた人が
前を向いてまた歩き始めていく様子を目の前で見守れることが、
カウンセラーという職業の大きな喜びかなと感じています。
もっともっと勉強して、良いカウンセラーになりたい!
世の中には、残念だけど数えきれないほど悩み苦しんでいる人がいて、
きっとこれからも無くなることはないでしょう。
そういった人たちを「助ける」のではなく、
カウンセリングを通して彼ら・彼女らの心を少しでも軽くし、
人生を前向きに過ごすための「サポート」をする。
それが、私がこれまでの人生で感じてきた運や愛情を周りに還元するための、
今の時点で考えられる最高の方法だと感じています。
こんな生き方に出会えた幸運にも、本当に感謝です。
幾重もの、人と人とのご縁がめぐり合わせてくれたものです。
すべては偶然で必然。
出会うべくして出会い、なるべくしてこうなったものだと思っています。
これからもずっとそう思えるか思えないかは、未来が結果で教えてくれます。
そしてその結果は、私が努力を続けることで、勝手についてくるものだと思います。
良いカウンセラーの定義はハッキリしていないかもしれませんが、
少しでも多くの人の心を軽くして、笑顔を取り戻すきっかけを与えられる、
そんなカウンセラーになれるよう、その理想に少しでも近づけるよう、
これからも、勉強と発信を続けていきたいと思います。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
あなたももし今、何かに取り組んでいらっしゃるのであれば、
どこにいる誰かも分からないもの同士ですが、
これからも一緒に、頑張っていきましょうね。
神田華子でした。
追記:私がカウンセラーを目指した理由については、下記の記事でまとめています。