無駄なものって何?本当に大切なものはどうやって見極めればいいの?

先日、あるご年配の人生の大先輩のお話を伺っていた時のことです。

最近はすっかり年賀状を送らなくなったね~という話題から、

現代では、無駄なことがどんどん切り捨てられているけど、

家族団らんや友人との時間まで、切り捨てられて縮小しているように感じる、というようなお話になりました。

確かに、家族や友人、恋人同士で集まっていても、全員スマホやタブレットに忙しくて会話がなかったり、

家族旅行でWi-Fiを真っ先に探したり、話しかけられてもスマホを見ながら適当な相槌をしてしまっていることがあると思いますが、

それも、家族団らんや友人関係が、無駄なこととして切り捨てられていると、捉えられなくもないですよね。

今日は、そんな一言から感じたこと・考えたことを、つらつらと書いていきます。

お時間あれば、あなたも是非一緒に考えてみてくださいね。

便利になって、豊かになってるの?

最近は、本当に便利で、他人とさほど関わる必要がない、良くも悪くもドライな時代になりましたね。

冒頭の大先輩のおっしゃっていたように、年賀状やクリスマスカードも、

いつからかメールやSNSアプリで送るだけになり、

最近ではもうすっかりそんな習慣すらも無くなった、という方も、そんなに珍しくないのではと思います。

お支払いや振込も電子マネーやネットバンキングで終わらせられるので、

銀行やATMに並ぶことも少なくなりましたし、  スーパーでもコンビニでもセルフレジが多いですよね。

買い物自体も、ネットで済ませることが多くなり、

わざわざスーパーに行って買い物をしてレジを待っている時間すら、

なんだか勿体なく感じてしまうようになりました。(楽しいと思うこともあるので、その時の状態や目的にもよるのですが)

でも、テクノロジーの進化でどんどん便利になり、圧倒的な時短が可能になっているはずなのに、

時短にこだわればこだわるほど、やることが増えて、忙しくなっている気はしませんか?

時間はいくら有効活用しても増えもしなければ減りもしないはずなのに、

効率化すればするほど、忙しくなって、気持ちに余裕がなくなっているような気がしませんか?

みなさん、休息取れてますか?

現代社会では、本当にゆっくりと過ごすことが難しくなっているような気がします。

何か生産性の高いことをしていないと、時間がもったいないとか、

人生を無駄にしているような気がしてくる、という人も多いのでは無いでしょうか。

何もせずにゴロゴロのんびり過ごすことに、罪悪感を感じてしまう人までいますよね。

または、本当はゴロゴロゆっくり過ごしたくても、

仕事が休みの日は部屋を掃除したり、平日の時短のための買い出しや作り置きをしたり、

子供を遊びに連れて行ったり、何かしら活動してしまって、

本当の意味での「休息」が取れている人は、案外少ないのではないでしょうか。

社会レベルで豊かになっていることは間違いないはずなのですが、

個人レベルで、生活や気持ちがどれだけ豊かになっているのでしょうか。

丁寧な暮らしを心掛けている人や、自分のペースでゆったりと素朴な生活をしている人もいますが、

そういった方々が話題になること自体、現代人がいかに忙しく過ごしているかを象徴しているように思います。

もう人に会う必要はない?

インターネットの普及でエンタメにお金もかからなくなり、一人でいる時間も色々なことが楽しめるようになりましたね。

映画や動画も、YouTubeやサブスクサービスで、無料またはかなりお得に楽しめますし、

世界中どこにいても、スマホ1つでいつでもビデオ電話が出来たり、

オンラインで一緒にゲームをしたり、カラオケをしたり、写真を共有したり、様々なことが気軽に簡単に出来るようになりました。

仕事でも、わざわざ出張や訪問に遠方までスケジュールを調整して実際に行かなくても、

ウェブ会議で済ませられるから、時間を有効に使えるようになりました。

「同じ空間を共有する」という必要性が薄れてきたように感じますが、

でも、やっぱり実際に会って会話をしたり、物理的に目の前にあるものを一緒に楽しんだり、取り組んだりすることは、

何事にも変えられない価値があるんじゃないかなと思います。

目的があるからオンラインでつなぐのではなく、

たまたま同じ空間にいるからこそ見つかる共通点や、発展する関係というものがあるはずです。

一緒にいるのに、1人1台スマホを持って画面を見つめて無言で過ごしている家族や友人グループ。

相手がこちらを見て話したがっているのに、もう片方はスマホに夢中でほとんど話を聞いていないカップル。

そんな光景も珍しくなくなってきましたが、やっぱりどこか寂しいなと思います。

人間は社会的な動物ですから、やはり周りとコミュニケーションを取って群れの中で生活することが、

本能レベルで刻まれてるはずです。

生身の人間との建設的な触れ合いや親しみ溢れる交流は、私たち人間に幸せな気持ちやポジティブなエネルギーを与えてくれる、大切な要素だと思います。

人間関係も変化しつつある?

とはいえ、インターネットの普及による個の時代で、人間関係が変わっていくのは当然でもあると思います。

家族や友人との関わり方というか、在り方も変わってきています。

サザエさんで見られているような、祖父母と暮らす家父長制での一家団欒や、

クレヨンしんちゃん一家のように、お父さんがいて専業主婦のお母さんがいてペットがいて、

にぎやかな和気あいあいという家庭像が一般的なスタンダードとはいえなくなり、

家に帰ればそれぞれの部屋で好きなことを過ごし、一緒にいても一緒にテレビを見たりお話するのではなく、スマホに忙しい、という光景が増えています。

離婚率の増加、結婚しないという選択肢など、多様な家族の形が見られるようになり、

家族というのはもはや、個の集合体になりつつありますし、

家族だから必ずしも一緒に○○しなければならない、〇〇でなければいけない、

というような固定観念が変化し、ダイバーシティ(多様性)が声高に叫ばれる中、

「家族だから一緒にいる」のではなく、「一緒にいたいから(一緒にいたい人と)一緒にいる」というような社会に、変わっていきつつあると思います。

それは別に今に始まったことではなく、家族の在り方というのはこれからも時代の変化に伴って変化してきたものですから、

嘆くことではないのかもしれません。

そもそも、家族が絆で結ばれているものだとか、夫婦は愛し合い思い合うべきだとか、親は子供を愛すべきだとか、子供は親に守られ世話をされる存在であるだとかいう価値観自体も、割と近代的な価値観で、

女性や子供が安価で従順な労働力としてしか見られず、大人の都合で簡単に間引きされたり売られたりしいてる現実は、

今この現代だって、残念なことに(と思うこと自体作られた価値観なのかもしれませんが)、世界にはまだまだたくさん存在しているんです。

そして、友人関係も、インターネット上でのコミュニケーションが増えたことで、

SNSやLINEで盛った自分しか見せられず、友達に素の自分で接することが出来なかったり、

めんどくさくなったら切り捨てることも簡単になってきました。

それについては、こちらの人間関係リセット症候群に関する記事でもご紹介しています。

そういった人間関係を、気楽だと感じる人もいれば、それが寂しいと感じる人もいると思います。

やっぱり会って話すのが一番いい!

でも、時代がどんなに変わっても、

やっぱり人に会うというのは人間にとってプラスな要素が多いと思います。

信頼できる親密な人と触れ合うことでオキシトシンという脳内物質が出て幸せな気分になったり

お互いを思い合う気持ちが空気感で伝わって、元気をもらえたりします。

チャットや電話、テレビ通話もいいですが、やっぱり会える時には実際に会って話すのが一番いいと思います。

ちなみに、私はカウンセリングサービスを始めたら、オンラインでのカウンセリングのみをやっていく予定です。

それはもちろん、お互いの場所を選ばないというメリットも大きいのですが、

生身の人間ではない・現実では交わることのないインターネット上だけの存在だからこそ

正直に話しやすいこともあるのではないかな、とも思うからです。

ただ、もし生身に会えるカウンセラーの先生で、相性が良く信頼ができて何でも話せるような先生が見つかるのであれば、それに越したことはないかな、とも思います。

カウンセリングをする側としても、相談者さんの些細な仕草や立ち振る舞いなどから読み取れることも多いですし、

お互いの醸し出す空気感というのは、やっぱり実際に会った方が感じやすいですよね。

とはいえ、そういう方が身近にいないという方は、

是非、オンラインで信頼できるカウンセラーさんを探してくださいね。

オンラインでの人間関係に価値がないと言うつもりは、全くありません。

大切なのは「今」を生きること、自分の中の優先順位をつけること。

テクノロジーがあらゆる効率化と時短を可能にし、

お金が無くても1人でそれなりに楽しめるエンタメが充実している時代、

そして平和で豊かな社会に生まれてきた私たちは、

何を大切にすべきか、どうやって幸せを感じるかというのを、

選択できるというとても恵まれた環境にいると思います。

でも、そんな風に時間も人間関係も簡単に「消費」出来てしまえる時代と場所だからこそ、

自分の人生にとって何が大切かを、きちんと常に意識しておかないと、

簡単に流されてしまうような気もしますし、自分自身が「消費」されてしまうような気がします。

時間というのは、私たちが生きている人生そのものなんですよね。

そして、どんなに節約しても無駄遣いしても、増えることも減ることもないですし、

今節約して将来のために貯めておくことも、昔とっておいた時間を使うことも出来ません。

過ぎた時間は二度と取り戻せないですし、未来に飛ぶことも出来ません。

どんなに頑張っても、今私たちが立っている「この瞬間」という時間しか、私たちは生きることが出来ないんですね。

結局、いつも原点に戻りますが、どのような形であれ、「今」をどう幸せに、充実させて生きるかということが

やっぱりすごく大切。

そのために、自分にとっての優先順位をしっかりと知り、日々、意識して生活することが絶対に必要だと思います。

時間は、誰にとっても有限です。

なのに、簡単にやりたいことや、やるべきことが、溢れてしまいます。

そのすべてを等しく優先することは、誰にも絶対に出来ないんですよね。

最後に。やっぱり一番大事なのはバランスですね。

私自身も、自分の楽しみのためや、将来のために頑張りたいこと、色々あります。

1人で楽しめることも沢山あるし、

こんな風に画面と向き合い、ブログを通して皆さんに語りかける時間も、私の大切な自分時間です。

でも、やっぱり一番大切にしたいのは家族です。

でも、家族だけを優先して他がどうでもいいということでもありません。

一人で本を読んだり勉強したり、家族以外の他の人と関わることで得られる学びや、受けられる刺激もたくさんあります。

だから、家族団欒や、同僚や友人との時間も、私は大切にしたい。

自分にとってどういうバランスが「今」、1番心地良いかというのを見極めるためには

常に自分と対話して、心の声に耳を傾ける必要があります。

そして、その理想のバランスを実践するというのが、これまた非常に難しいんですが、

まぁ、充実したり後悔したり、順調だったり失敗したりもしながら、

模索しながら進んでいくのが人生だなとも思いますね。

完成形なんてないのが人生ですから、より良い自分を目指しながら、

どこかのタイミングで、命が尽きるんでしょうね。

その時に後悔しないために私たちが出来ることは、

やっぱり「今」を生きることだけですね。

今がそれなりに幸せで充実していれば、過去の苦しみや悲しみも過ぎ去った出来事として気軽に捉えられます。

Love the life you live Live the life you love.

「あなたの生きる人生を愛して、あなたの愛する人生を生きて。」

昔から好きだったこの有名な言葉を、思い出した今日この頃なのでした。

やっぱりいつ読んでも色あせない、パワフルな格言ですね。

あなたもこの言葉、お気に入り登録しませんか?

時々読み返すと、大切なことを思い出せると思います!

今日もここまで読んでくださりありがとうございました。

神田華子でした。