急に彼のことが気持ち悪くなった・・・これって蛙化現象?具体例と原因と治し方をご紹介!

「蛙化(かえるか)現象」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

これまで好きだった相手のことが急に気持ち悪くなったり、生理的に受け付けられなくなるという現象で、

若い女性によく起こると言われています。

「自分勝手だな」と思われるかもしれませんが、本人も真剣に悩んでいるケースが多く、

「このまま誰とも恋愛できないかも」

「こんなんじゃ一生結婚なんてできない」

と、原因や治し方を模索している方も多いのです。

今日はこの、蛙化現象について学んでみましょう。

なぜ蛙化(かえるか)現象と呼ぶの?

片思い中はあんなに好きだったのに、相手から告白されると一気に冷めてしまい興味がなくなり、

それどころか嫌悪感まで感じて、とにかく生理的に無理!と相手を受け入れられないことすらあります。

このような現象を、蛙化現象と呼び、若い女性を中心にSNS等で話題になりました。

女性の恋愛にまつわる用語にカエルって・・・最初にこの言葉だけを聞いた方は、さっぱり何のことか分からないのではないでしょうか。

私がそうでした。(笑)

このネーミングは実は、グリム童話の「かえるの王子さま」から来ています。

何となく聞いたこと、あるような、ないような・・・・。

簡単にあらすじをご説明すると、こんなお話です。

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【かえるの王子さまのあらすじ】

ある国の王女様が、森の泉に金のまり(ボール)を落としてしまいます。

そこえカエルがやってきて、「自分と友達になってくれて、隣に座って一緒のお皿から食事を取り、あなたのベッドで一緒に寝かせてくれるなら、拾ってきてあげる」というのです。

王女様はその条件をのみ、カエルと約束をしたにも関わらず、金のまりを取り戻した途端に、カエルを置いてお城へ帰ってしまいます。

しかしカエルはお城までやってきて約束を守るよう要求します。

王様のなだめもあり、王女様はカエルと食事をともにし、自分の部屋でカエルと寝ることになりました。

しかし、いざベッドを共にするとなると激しい嫌悪感におそわれ、カエルを壁に投げつけてしまいます。

するとカエルはたちまち美しい王子さまの姿に変わりました。

王子様は魔女の魔法でカエルに変えられていたのです。

魔法が解けた王子様は王女様にプロポーズし、二人は結ばれ幸せに暮らしました。

めでたし、めでたし・・・。

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と、(数々の突っ込みどころは置いておいて)このようなあらすじの童話です。

気持ち悪いと感じていたカエルが美しい王子様になり恋に落ちるというのは、

今日ご説明している「蛙化現象」とは正反対なのですが、

好きだった相手が突然気持ち悪く見え(蛙化)、相手に対する気持ちが正反対になるということが、「蛙化現象の」ネーミングの由来とされています。

蛙化現象とはどんなもの?具体例を紹介。

蛙化現象とは具体的にはどんなものなのか、具体例を見ていきましょう。

①好きだと言われた途端、相手に興味がなくなったり、気持ち悪く感じる。

蛙化現象の一番分かりやすい具体例は、ずっと片思いしていた大好きな彼なのに、両想いと分かると気持ちが冷めてしまうということです。

好意を持っていたはずなのに、急に嫌悪感を感じたり、一緒にいることが嫌になってきます。

②連絡を取るのも嫌になる。

関係性を深めていくための手段であるはずのLineや電話が来ることすら嫌気がさしてきます。

相手から距離を取りたい、遠ざけたいと思ってしまい、連絡を取ることが億劫になってしまいます。

③スキンシップが嫌になる。

好きな相手なのに、「触れられると背筋がぞっとする」「生理的に受け付けない」など嫌悪感を感じてしまい、相手との親密な関係を築くことに抵抗を覚えてしまいます。

④相手への罪悪感や自分への自己嫌悪感を感じる。

特に何かされたわけでも無いのに相手に嫌悪感を抱いてしまうことに対し、

「最初はあんなに好きだったのに、こんな風に感じてしまって申し訳ない・・・」

「どうしてこんな気持ちになるんだろう・・・」

と、罪悪感や自己嫌悪を感じてしまいがちです。

蛙化現象は、女性特有のものなの?

蛙化現象は女性に多いとされていますが、男性にも起こうるものです。

しかし、男性の場合は狩猟本能があると言われており、同じように両想いになると気持ちや態度が変わる状態を、「釣った魚に餌をやらない」などと表現されますよね。

また、男性の場合は、女性とのスキンシップに対して嫌悪感を抱く、気持ち悪くなる、という現象は起こりにくいと言われていますので、

やはり蛙化現象とは区別して考えるべきものでしょう。

これ以降は「女性に多いもの」という前提での表現になること、ご容赦ください。

蛙化現象の原因は?

蛙化現象が起きてしまう原因は人それぞれですが、基本的には自分を守るための防衛本能だと言われています。

具体的な原因として考えられるものを3つご紹介します。

①恋愛経験や、異性との交流経験が少ない。

これまでの恋愛経験や異性との交流経験が少ない場合、蛙化現象が起きやすいと言われています。

例えば、家庭内では同性ばかりという家族構成やずっと女子高で男性と関わることがなかったという方は、

経験値が足りていないため、男性の言動や男性自身に対し「未知の対象」という印象が強く、スキンシップが苦手という傾向が見られます。

そこから、「どう付き合ったら良いか分からない」、「相手が何を考えているか分からない」という不安が生まれやすくなり、

その不安から自分を守るために、相手への嫌悪感という形で身体が反応している可能性があります。

②自己肯定感が低く、距離を縮めるのが怖い。

自己肯定感が低いと、相手から好意を寄せられた時に、相手の好意を疑ってしまうことがあります。

「私なんかを好きになってくれるなんてありえない」

「騙されているのかも・・・」

と、そんな風に感じてしまうのです。

また、自分に対して自信がなく、「他人は自分を受け入れてくれる存在」だと思えない場合、

「本当の私を知ったら嫌われるに決まってる」と思い込み、

相手との距離を縮め、深い関係になることを恐れることがあります。

このように、相手に期待して裏切られたり、拒絶されたり嫌われて傷付くことを恐れ、

そんな不安から身を守るために、蛙化現象が起きていると考えられます。

③妄想による理想が高い。

男性との経験が少ないことも影響しますが、例えば片思いの期間が長かったり、手の届かない対象だと思っていた場合、

あれこれ妄想して、その相手、または一般的に男性という対象に対する良いイメージを膨らませ、

頭の中で理想の王子様を作り上げていることがあります。

だからこそ、理想と現実のギャップを感じた時に急激に相手への愛情が冷めてしまったり、

相手の嫌な部分は見たくないし許せないという思いから、距離を取りたくなってしまうのです。

蛙化現象はどうやったら治せるの?改善・克服方法!

大好きな王子様がいつも蛙になってしまう・・・それだけでも当の本人にとっては辛いことです。

相手を失ってしまって後悔するかもしれないのに嫌悪感がおさまらない、理由はよく分からないのに生理的に受け付けられないと苦しみ、

そして、そんなことを何度も繰り返してしまうとしたら、当事者にとっては大変深刻な悩みとなるでしょう。

ここからは、蛙化現象を改善・克服したいと思った時に、試してみてほしいことを5つご紹介します。

①相手の良いところに注目し、言葉にする。

蛙化現象が起こると、相手の嫌なところばかりに目が向いてしまいますが、本来あなたは彼のどんなところに魅力を感じていたのか思い出してみましょう。

「恋は盲目」というように、相手に夢中になっている時は目に入らなかった相手の欠点や短所が、冷静になるにつれて気になってくる、というのは、決して珍しいことではありません。

でも、そこから相手のすべてを否定的に見るのではなく、改めて、冷静な目で相手の良いところを探してみてはいかがでしょうか。

そして、相手の良いところを見つけたら言葉に出して伝えましょう。

相手に言うのがどうしても照れ臭ければ、仲の良い友達に話すのも良いでしょう。

言葉にするということで自分の中で整理されるので説得力も増し、

自分で出した言葉を再度自分の耳から取り入れることになるので、その気持ちが強化されます。

「言葉にする」ということのパワーは、あなたが思っている以上に大きいんですよ。

②自分を肯定する。

「自分なんてどうせダメだ」「こんな私を愛してくれる人なんていない」と、

自分で自分の価値を信じられないと、相手の好意を素直に受け入れたり、それ以上関係を深めることに抵抗を感じてしまうことがあります。

自己肯定感を高めるとは、欠点の無い完璧な人間を目指して自信満々になることではありません。

良いところも悪いところもある、あなたはあなたのままで、

「私には愛される価値がある」「私にはこんな魅力がある」と、自分で自分を肯定してあげましょう。

相手が気付いてくれたあなたの魅力を、疑わず信じてくださいね。

③交友関係を広げる。

今後の蛙化現象を防ぐためには、異性(男性)と交流するという経験を増やし、異性への理解を深めることも重要です。

そうすることで、男性に対する過度な期待や理想を捨てることが出来、どう接して良いか分からないということも減るはずです。

④相手に自分の気持ちを説明し、距離を置く。

蛙化現象が起きていると、思いとは裏腹に、スキンシップがどうしても耐えられずに辛い、ということが起こります。

そんな時、何も言わずに拒絶してしまったら、相手を深く傷つけてしまうことになりかねませんし、なんとなく距離を取っていると、相手を不安にさせてしまいます。

ホルモンの影響なども関係しているかもしれませんし、時間が経てば気持ちが変わることもありますが、

そうなった時、相手が完全に離れていってしまっていたら、後悔することになると思いませんか?

自分でも何も分からず、何もせずに、気付いたら大切な人を失ってしまっていたという後悔をするよりも、きちんと自分の気持ちや状況を説明して、距離を置かせてもらいましょう。

「あなたのこんなところはすごく魅力的だし、好きな気持ちも変わってないんだけど、今はどうしてもスキンシップが出来ないの。私も自分でも良く分からないから、色々と考える時間が欲しいの。しばらく理解してほしい。」

こんな風に、相手の良いところを認めた上で、「時間が欲しい」と、お願いしてみましょう。

⑤自分の気持ちをノートに書く。

そうして自分の時間をしっかりと確保できたら、「気持ち悪い」という抽象的な感情だけでなく、具体的に整理してみましょう。

・何が嫌なのか?

・どんな風に感じるのか?

・どうしてそう感じるのか?

・どういう時に嫌悪感が強いのか?

・自分は相手に何を求めているのか?

・二人の関係性(恋愛)に、どんなイメージを持っているのか?

・それは現実的なイメージなのか?

このような質問に自分なりに答えていくことで、少しずつ自分の気持ちや価値観が整理されます。

その過程のすべてにおいて、「こんな風に思っちゃう自分は最低だ」と、決して自分を否定しないでくださいね。

そう思うには思うなりの理由があるはずです。あなたが気付いていない原因があるのかもしれません。

あなたが悪いわけではないんですよ。

「自分にはこんな価値観があったんだ」「こんな理想を持ってるんだ」と、自分自身への理解が深まる過程で、

「だからこういう気持ちになってたのか」と、自分の気持ちを肯定的に認められるようになると良いですね。

付き合った相手から「蛙化現象」を起こされてしまったら?

突然避けられたり拒否されたり、あからさまに遠ざけられたりすると、とても不安になるし、傷付いてしまいますよね。

そのショックから、怒りにまかせて相手を責めたり、理由を説明してもらいたくなる気持ち、相手と向き合うことを避けて外に発散させたくなる気持ちはよく分かります。

でも、まずは相手も心の中で葛藤したり、苦しんでいる可能性があることも、想像してみましょう。

相手も、自分で自分がどうしてそうなっているのか分からず、戸惑っていたり、あなたに対する罪悪感や、自己嫌悪に苦しんでいるかもしれません。

相手が自分で自分の気持ちを理解していないのに、一方的に相手に具体的な説明を求めても、なかなかうまくいきません。

時間が経てば、蛙化現象はおさまることがあります。

辛いと思いますが、解決を焦らず、相手の気持ちが落ち着いた頃に、しっかりと話し合ってみるのが良いでしょう。

そして大切なのは、「こういうことは起こることがあるんだな」と理解し、自分を責めたり否定することのないように、気を付けてくださいね。

もしも、勝手な理想を持たれて勝手に幻滅されたのだとしたら、すごくショックですが、あなたにはどうしようもないことですので、気にしないと開き直ることも大切です。

こんな記事も参考にしてみてくださいね。

→ ついつい自分をよく見せてしまうあなたへ。セルフイメージと他者イメージのギャップへの考え方

余談: かえるの王子さまについての感想。

蛙化現象ではなくグリム童話のかえるの王子さまの物語自体への感想ですが、

真実の愛(キス)で魔法が解けるいうパターンではなく、

まさかの、カエルを壁に叩きつけることで魔法が解けるというのは、

ディズニー的な夢物語に慣れてしまっている現代の私たちにとっては、なかなか衝撃的な展開ではないでしょうか。

冒頭で、大事なものとはいえ金のまりを拾ってくるだけで、すごく一方的な条件をつきつけてくるカエルに対して、

「そんなに友達が欲しいんだな」と、ほんわかした友情ストーリーを想像しましたが、

まりを取ってもらったら即座に約束を守り、カエルを放置してさっさとお城に帰る王女様!(笑)

カエルがそんなに怖くて気持ち悪いということは、カエル型のかわいらしいキャラクターではなく、

触るのだって怖いような本物のカエルを想像した方が良いのかなと思い、リアルなガマガエルを想像したのですが、

そしたら、なんとそのカエルからベッドで求愛を受けるという設定!!

・・・想像力が追い付きませんでした。

しかも、そこから壁に叩きつけるという展開にも驚きましたし、

更に驚いたのは、そこで魔法が解けた王子さまが唐突に王女様にプロポーズ・・・なぜ?!

確かに王女様は、わがままで奔放な反面、感情豊かで自分の気持ちに素直に行動できるという点が非常に魅力的だと思います。

求愛を拒み純潔を守ったところが気に入られたから、カエルの王子さまが王女様の身分に相応しい相手だったから、など色々な憶測が飛び交っているところから見ても、

恐らく多くの現代日本人は、「なぜ?!」と思った、ということでしょう。

このグリム童話は、単にお話として楽しむべきなのか、何かしらの教訓を秘めているのか、私にはよく分からないものでしたが、

子供に勧めるかどうかは別として(笑)、個人的には上記の突っ込みどころが非常に面白い作品でした。

原作をきちんと読めば、また印象が変わるのかもしれませんね。

何かしらの教訓だとしたら、あなたは何だと思いますか?

約束を守ることの大切さ?

自分の気持ちに正直になることの大切さ?

どんなに恩義がある相手に対してでも、貞操を守ることの大切さ?

考察が面白いという点でも、さすが後世に伝わる名作だということですね。

最後に。

余談にもお付き合いくださり、ありがとうございました。

蛙化現象は両想いになったり付き合い始めた直後だけでなく、

パートナーとのスキンシップに対して突然嫌悪感を感じたりするというケースでも使われます。

病気でもなければ正確な定義があるわけでもなく、特に近年多くの人に共感され共有されてきた言葉です。

どのような理由であっても自分も苦しい上に相手も傷つけてしまうというのは、本当に辛い状況です。

まずは、あなただけではないということ、そして、自分自身を守るために起きている可能性が高いということを、知ってもらうことが大切です。

そして、今日ご紹介した方法で、少しでもその気持ちがやわらぐと良いなと思います。

あなたの蛙も、また王子さまに戻るかもしれません。(壁には投げつけないでくださいね!)

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

神田華子でした。