カウンセラーを目指したきっかけと、その思い。偶然の出会いが熱い夢を与えてくれました。
今日は、私が心理カウンセラーになりたい、なろう!
と思ったきっかけと、カウンセラーになることに対する思いについてお伝えしたいと思います。
ある友人との出会い。
私がカウンセラーを目指すことになった理由には、
とある友人との出会いがありました。
その友人は、20代前半からうつ病を患っており、服薬を繰り返していました。
私がその友人に出会ったのは、彼が数年間の集中治療を経て完治したと思っていた不安障害の発作が、
たった半年で再発してしまい、絶望のどん底にいた時でした。
ひょんな偶然から彼は私に、うつ病で苦しんでいることを打ち明けてくれ、
それまでの経緯や発作が起きた時の恐怖、家族への罪悪感も語ってくれました。
少しでも元気を出してほしい、役に立ちたい!
もともと共通の趣味・興味や価値観が似ている部分が多く、友人として彼を尊敬していた私は
彼がそんなに長い間苦しんでいたことを知り、とてもショックを受けました。
再発前の、友人の生き生きとした様子を思うと、
少しでも力になりたい、
今後の彼の症状が、人生が、少しでも良くなってほしいと心から願い、
そうして、彼との心の対話が始まったのです。
彼を苦しめていたのは・・・彼自身?
最初は、迷惑に思われるかもしれない、そっとしておいてほしいかもしれない。
そんな不安もありながらも、私は勇気を出して彼に質問を始め、彼も私に少しずついろんなことを話してくれました。
そうした対話を続けていくうちに、私はとある疑問を抱きました。
彼のストレスの根本は、外部的な環境要因ももちろんありますが、
それを捉える彼自身の考え方にもあるのでは?
と、いうことです。
自分自身や物事に対する、強い信念やこだわり。
人として、男として、父として、友として、
「こうあるべきだ」というこだわり、そしてそれに伴う強い責任感。
彼の中に、おそらく長年かけて刷り込まれた
そうした「思い込み」が、
自分の理想や周りの期待に応えられていないという過度な罪悪感を生み、
そこから生まれる自己肯定感の低さから、
周りに迷惑をかけたくない、批判されたくないという
強い不安やプレッシャー、自己否定となって、
彼自身を苦しめているのでは、と感じたのです。
そして、その「こうあるべき」という思い込みは、
彼を取り巻くあらゆる他人や物事に対しても同じように働き、
その理想の通りにならない様々な現実に対し、
モヤモヤや悲しみ、やり場のない怒りや悔しさを、更に膨らませているのでは、とも考えました。
そういった彼自身の、性格とも価値観ともいえる「物事の捉え方」そのものが、
彼を苦しめている原因の一つなのではと思いました。
再発は必然だった?
心の不調に気付いた時、何がストレスの原因になっているかを、ハッキリ特定できているケースもあると思います。
でも、様々なストレス要因が重なっているケースも多いと思うのです。
そういった場合、ストレスの原因を自分で紐解いて、把握できていないのであれば、
そして、そもそも最初に発作が起こったときに
自分を取り巻いていた環境が今も変わっていないのであれば、
服薬をやめれば再度症状が出るのは、当然ではないでしょうか。
でも、彼の場合もそうでしたが、環境を変えるというのは、なかなかすぐには難しかったりしますよね。
そんなとき、唯一、今すぐに変えられるものは何でしょうか。
そう、その環境を捉える自分自身の考え方ですよね。
世界をどう見るかは、自分で変えられる。
これは、私自身が強く信じていて、友人にも何度も伝えてきたことです。
もちろん、彼を苦しめている思考の癖を作った要因は、たくさん考えられると思います。
本人が持っている先天的な特性、育ってきた環境、親の教育方針、友達の影響、現在彼を取り巻く人間関係などですね。
ストレスを感じやすい環境や人間関係というのは、もちろんあります。
ただ、それでも、自分が物事をどう捉えるか、どう感じるか、
また、それをどう意識するかというのは、とても重要です。
使い古された例えですが、コップに半分の水が入っているのを見て、「もう半分しかない」と思うか、「まだ半分もある」と思うか。
出かけに鼻緒が切れた時に、「なんて縁起の悪い」と思うか、「家を出る前でよかった」と思うか。
両者の目の前にある現象や、起こった現実は同じでも、
心の中の状態は、全く違うものですよね。
現実に事象として起こっていることは変えられません。
周囲の人や起こっている現象は、自分でコントロールはできません。
ただ、その現実に対して、自分がどういう感情を抱くのか、それは自分次第なのです。
私たち人間は、同じ世界に生きていながら、まったく違う世界を見ることができます。
まず、自分がどうありたいかを選択する。
そうすることで、物事の捉え方は、ガラッと変わってきます。
世界はあなたにとって、厳しくて苦しくて逃げ出せないものではなく、もっともっと優しいものに変わっていくのです。
そうでなければ、怒りや悲しみなどの不快な感情に取りつかれ、
いつまでも負の感情から抜け出せず、そんな自分に更に自己嫌悪を抱くという悪循環で、
自分で自分を苦しめ続けてしまうのではないでしょうか。
再発を、「絶望」ではなく「希望」に。
そうした対話を繰り返し、友人は私にたくさんのことを話してくれました。
私自身も、うつ病や不安障害に関すること、それにまつわる心理学的見解や対処法についても色々と調べ、
その内容を紹介したり、私自身の価値観や経験を共有することで
彼は少しずつ、自分を苦しめている「考え方の癖」に気付いてくれました。
言葉遣いも、最初は自分を責めるような表現や、
自分を卑下するような言い回しがとても多かったのですが、
どんどん前向きに変わっていきました。
再発を機に、友人は現状を変えたいと心から望み、自分自身と向き合って、少しずつ、問題を紐解いていくことが出来たのだと思います。
彼にとって、あの「絶望」だった再発こそが、自分を本当に見つめなおすきっかけとなり、完治に向けての「希望」になったのです。
そんな風に本当に思えたら、再発したこと自体への見方も、すっかり変わってしまうと思いませんか。
大げさだと思うでしょうか?
でも私は、本当にそうだと信じていましたし、今でも信じています。
再発をきっかけに、彼は必ず、変われると。
そして、その大きなきっかけに、少しでも携われたことが、
私自身も、とても嬉しかったんです。
生きている限り、苦しむことにも悩むことにも、もちろん終わりはありませんが、
きっと、彼の自分自身と世界の見え方はきっと、前とは違っているのではと思います。
きっと、ずっと、良い方に。
たくさんの学びと、新たな決意。
私自身も、友人との対話を通じて本当に多くのことを学びました。
こんなに理不尽な世界で苦しんでいる人がいること、その世界を自分で更に苦しいものにしてしまっている人がいること、
そのことに、自分だけでは気付けない時があること、
そして、そうした不安や葛藤を誰にも話せないという状況が、いかに辛い状況かということ。
彼が私に心を開いてくれて、前向きに変わっていってくれたのは、彼自身の柔軟さであり、強さだったと思います。
私にできたことは、話を聞いて彼の問題を一緒に見つめ、悩んで、考えた。それだけの、本当に些細なことでした。
それでも、確かに彼の人生に対して、何かが出来たんだと実感しています。
だからこそ、もっときちんと勉強して、彼と同じように苦しんでいる人たちを、1人でも多く苦しみから救い出したい。
彼のように自信をすっかり無くしてしまい、悩み、苦しんでいる人が、
もう一度自分と向き合い、生き生きとした自分らしさを取り戻し、世界の見方を変えられる、
そんなお手伝いがしたい。
そう心から思い、カウンセラーを目指すことを決意したのです。
私自身の世界も、彼との出会いで大きく変わったのです。
新しい生き方を教えてくれたこの友人との出会いとこの経験、
そして、彼が勇気を持って私に見せてくれた、一人の人間としての弱さと儚さと、同時に見せてくれた強さとひたむきさは、
私がこれからカウンセラーとして生きていく中で、きっとずっと大切なものになると感じています。
一人でも多くの「今」を助けたい。
私自身もそうですし、あなたもきっと、
ストレスを感じたときや悩み事があるときに、
人に話を聞いてもらったり、
インターネット上で見つけた体験談に共感したり、
自己啓発本や偉人の名言に心が救われたり、
すっきりした経験はあるでしょう。
人にも、本にも、経験にも、「今」のあなたに必要だから出会うんです。
もしかしたら今これを読んでいるあなたも、
自分だけでは解決できない悩みや、晴れないモヤモヤがあって、
でも、身近な友人や家族には相談できない・・・
そんな思いでインターネットで検索をして、
偶然このブログにたどり着いたのかもしれません。
そう。私はあなたにとって、インターネット上だけの存在です。
あなたの前に実際に現れて、あなたの問題を代わりに解決することも、
あなたの肩をさすって、傍で一緒に泣くこともできない存在です。
でも、だからこそ出来ることもあると思うのです。
自分の現実世界には存在しない相手だからこそ、
打ち明けられることがあると思います。
そして、私があなたの代わりには何もしてあげられないからこそ
あなたが自分自身で行動する勇気が出る、そんなこともあると思うのです。
インターネットという繋がりを通して、
決して代わりに走ることはできないけれど、
苦しい時はいつも、あなたの傍で伴走してエールを送っているような、
そんなあなたの頑張る「今」をサポートし、応援し続ける存在でありたいと思っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
神田華子でした!


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