ロボカー・ポリーに見る韓国エンタメの躍進と考察あれこれ

前回の記事の余談で書こうと思っていたのですが忘れてしまったので今日はそのお話をしたいと思います。

(ただの雑記となってしまいますが・・・。)

息子が最近ハマっている幼児向けアニメ『ロボカー・ポリー』は、

パトカーや消防車、救急車、ヘリコプターが、

トランスフォーマーのように人型ロボに変身して、

困っている人やピンチの人を助けるアニメです。

また、交通安全的なテーマも取り扱っています。

私は今アジアの某国に住んでおり、街中でもロボカーポリーをよく見かけます。

どこの国のアニメなのかな~と、ふと調べたら、韓国のアニメでした。

ちょっと前に息子がドハマリしていた『タヨバス』も韓国のアニメでした。

韓国エンタメのグローバル戦略というか、勢いを感じました。

アンパンマンにはハマらなかったのに・・・。

悪役がいないという世界観

これは最近の幼児向けエンタメの定番なのかなと思うのですが、

型にハマった悪役というか悪者が、特にいないんですよね。

お調子者で、いつもつい余計なことをしてしまってトラブルを引き起こしてしまったり、

みんなに迷惑をかけるようなキャラはいるのですが、

絶対的な悪者、みたいなのはいない、というのが、最近の子供向けアニメの傾向なんでしょうか。

他にも、息子が1歳~2歳くらいでハマっていたアニメで、イギリス発祥の『Bing』というアニメは、

主人公の困り事や失敗を、指導者的立場である大人のキャラクターが一緒に工夫したり考えたり時には諭したりして解決していく物語でしたし、

前述した『タヨバス』も、同じように主人公や仲間たちが、失敗やトラブルを経て学びを得たり、その経験を教訓にするようなお話でした。

アンパンマンは時代遅れ?

これは何年か前にママ友から聞いたのですが、

最近の親御さん達の中には、アンパンマンにはあまり好感を持てないと言っている方も多いらしいですね。

絶対的(では無いとされているようですがまぁ大体のお話で)な悪者であるバイキンマンを、

アンパンマンが暴力で有無を言わさずこらしめる、という勧善懲悪的なお話が、時代遅れだとされているらしいです。

私はそこまで深くアンパンマンと向き合ったことがなかったのですが、なるほどな~という感じでした。

悪役側に焦点を当てるというストーリー自体も時代的には新しいものらしく、

例えばドラクエ4のラスボス・ピサロのストーリーは、1990年の発売当時は、かなり新鮮だったらしいですね。

(⇒ラスボスという「絶対悪」であったピサロが、実は愛するもの、守るべきもののために悪に堕ちたというようなストーリー)

今では敵役、悪役側にもストーリーがあるというのは定番ですよね。

当方アジア某国で子育てしており、アンパンマンには触れる機会があまりないものの、

見た目が可愛いというか「子供と言えば一度はハマるでしょ」というイメージだけで

帰国時にせっせとアンパンマングッズを買ったり、

日本のテレビを契約して見せたりしてましたが、まー、うちの子供は2人とも、あまりハマりませんでしたね。

最近では、息子はパウパトロールにハマっていますが、こちらはカナダのアニメみたいですがやはり人助けがテーマですね。

そういえば、『ゲッコーのガレージ』というアニメも、こちらはイギリス発祥のようですが、Bing等と同じようにトラブルを創意工夫で解決していくというアニメです。

流行っているというより、アルゴリズムで同じようなものばかり提案されているということもあると思いますが、

価値観とはこうやって形成されていくなということも感じると、

うーんやっぱりインターネットって上手く使わないと偏った考えや先入観が深まるなと思いつつ、

その中での親としての関わり方、色々な考え方や価値観に触れるチャンスを増やすということも大切だなと、改めて思っています。

中国・韓国幼児向けアニメのアジア進出

中国でいうと『Baby Bus』というパンダが主役の知育アニメ?教育アニメ?のキャラクターもそうですし、

タヨバスやロボカーポリーも、キャラクターものとして、こちらでは結構な人気です。

ゲームセンターにその乗り物が置いてあったり、グッズが売られていたりね。

まぁやっぱりアジアの中で中国の存在感には抵抗できないものの、

韓国勢もすごいなと感じます。

K-Pop、K-ドラマ、そして韓国スナックやレストランもどんどん増えてます。

食べ物やエンタメだけでなく家電、自動車、様々な分野で、

中韓の勢いをヒシヒシと感じます。

グローバル戦略がすごいんですかね。

あまり難しいことを語るつもりはないのですが、ちょっと子供のアニメから感じた雑感を綴ってみました。

頑張れ、マリオ!

私が見る限り日本のキャラクターで負けず劣らず幅広い人気を得ているのはマリオくらいじゃないでしょうか。

先日映画が公開された影響も大いにあるとは思いますが。

ONEPIECEや鬼滅の刃、呪術廻戦、スパイファミリー等も人気はあるみたいですが、

アニメオタク、漫画オタク、日本好きの層だけ、という感じですね。

対象年齢層もちょっと上ですし。

やっぱり日本のエンタメはもう少し対象年齢が高いというか、大人でも楽しめる内容の漫画等が多いからかもしれませんが、

幼児向けエンタメに関しては日本のものでこちらで流行っているものは「???」という感じです。

頑張れ、マリオ!!笑

と言いたいところですが、マリオはゲームのキャラなので、ストーリー性があまりないんですよね。関係ないのかな。

子供心をワクワクさせる変身シーンは、何十年も変わらない?

パウパトロールやロボカーポリーを見ていると、

出動前の変身シーンがあるんですが、

世代がバレますがセーラームーンの変身シーンを彷彿とさせますね。笑

やっぱり時代が変わっても、変身シーンというのは子供心をワクワクさせるものなんでしょうか。

息子や娘の目に、心に、どのように映っているのかなと興味がありますね。^^

エンタメに見る社会の変化

こういう視点でエンタメを見ていくと結構面白いですよね。

そういうことに気付かされたのは、

アニメから考える家族のあり方の変化、という考察の中で、

さざえさん、ちびまるこちゃん時代のおじいちゃんおばあちゃんとも一緒に暮らすという家族像から、

クレヨンしんちゃんの核家族(お父さんがサラリーマン・お母さんが専業主婦)へと変化を遂げ、

昨今ではスパイファミリーや鬼滅の刃に見られる多様な家族のあり方(必ずしも家族イコール絆ではないという価値観)、というような解説を聞いてからです。

こういう時代の変化とエンタメの変化を考察する解説自体が、私にとっては立派な1つのエンタメです。

誰か分かりやすくまとめてくれないかな。笑

なぜ人間以外が主人公なの?

さて、本日例に挙げた幼児向けアニメって、人間が主人公じゃないものが多いんですよね。

ロボカーだったりバスだったり、ウサギだったり、犬だったり・・・。

昨今のダイバーシティというか、

男性がこうとか女性がこうとか、人種の問題とかを、考えなくて良いからなのかな?なんて思いましたが、

まぁアンパンマンの時代はそんなことはまだ言われてなかったけど、パンが主役だから、関係ないのか・・・笑。

でも、例えばタヨバスに出てくる整備士さんは女の子なんですよね。

社会の変化というか、ダイバーシティへの意識を感じませんかね。

最後に。

さすがにまとまりが無くなってきたので、

最後にちょっと強引にまとめたいと思います。

このように、私たちの価値観というものはその時代の社会の在り方によってかなりコントロールされているということです。

それは、幼少期に見るエンタメ作品から既に始まっているんですね。

それは、消費者側が望んでいるものもあるでしょうし、発信者側が意図しているものもあるでしょう。

何が良いか、悪いか、何が正しく何が間違っているか、

時の権力者や時代背景によって変わっていくものでもあり、

私たちはその時代の大きな流れ、社会の大きな構造の中で、

ある程度は、その流れに沿ってしか生きていけないということで、

あまり1つの価値観や考え方、正義や悪というものにとらわれず、

俯瞰的な視線で、物事を考えていくことが重要かなと思います。

この世で私たちが手に入れられるものはすべて借り物、という言葉は、深いなと思いますね。

これまで以上にエンタメも選択できる時代ですが、なるべく広く色々な価値観に触れさせて経験させてあげることが

これからの変化の激しい時代に「逞しく生きる力」を育ててくれるのかな、なんて思います。

では、最後まで読んでくださりありがとうございました。

神田華子