心理の世界とは無縁だった私がカウンセラーになった理由

開業カウンセラーの中には、

「自分が辛い思いをして乗り越えた経験から、カウンセラーとして同じように苦しんでいる人を助けたい」

という志を持って活動されている方が少なくありません。

個人カウンセラーさんのウェブサイトには、

プロフィール欄で、その方の壮絶な体験談やトラウマ、苦しんできた過去や悲しみが綴られているのをよく見かけます。

でも、私にはそれがありません。

カウンセリングを受けたこともなければ、

大学で心理学を専攻した訳でもないし、

うつ病やパニック障害などの診断を受けたこともありません。

うつ病だった友人と出会った経験がきっかけではありますが、

それだけでカウンセラーを目指す人は、どうやら稀なようです。

私のカウンセリングの先生も言っていました。

自分が悩んで心理学に救いを求める人はいる。

自分の体験や家族の影響などで心理学を勉強する人はいる。

でも、そこならカウンセラーになろうと思う人はとても少ない、と。

そんな私がカウンセラーになるに至った理由を、ここしばらく改めて考えていました。

そしてやっぱり行き着くのは、父の死でした。

父の死が教えてくれたこと

私の人生にとっては、あまりにも早かった父の死。

人は簡単に死ぬ、そしてそれはコントロール出来ないということを強く印象付られた幼少期の経験。

死そのものへの恐怖ではなく失うことの恐怖はあったと思いますし、

今でも当然ですがあります。

でも、だからこそ生が輝くし、

尊い『今』という贈り物を大切に生きたいと思うのです。

「死は、親から子への最後の教育」というような言葉がありますが、

私が父から教えられた最後の教育は

死を通して生を見るということだったように思います。

(そして、最期まで立派に生き抜いた父を、心から誇りに思います。)

だからこそ、色んな不幸や不運の結果として精神疾患を発症し、

自分らしさを失って、社会的に求められる最低限の役割だけを、

ギリギリ限界のところで機械的にこなしている様な生き方をしている友人を見た時に、

そして同じような人がたくさんいるという現実を見渡した時に、

少しでも私に出来ることをしたい。

そんな風に思ったんです。

与えられた生をどう生きるか

私のカウンセリング活動の根源にあるのは、死。

そして、その死と常に隣り合わせにあるのが生なのです。

これは決して難しい話でも、深い話でもありません。

すごくシンプルな原理です。

終わりがある人生、いつか必ず終わる人生。

でも、良くも悪くもそのタイミングは自分では決められない。

死の時が来るまでは、当たり前ですが生の時が続きます。

もう死にたい、いっそのこと殺してほしい、明日事故に合えばいいのに、今乗っているこの飛行機が堕ちたらいいのに。

そんな風に思う人がいることも、そんな風に思う日があることも、分かるんです。

生は、尊いものです。

尊い生を『生き抜く』というのは、

時に、とてつもなく大変なことだと分かるんです。

それでも、私たちは死を選べない。

死ぬ時を、場所を、タイミングを、選べない。

今ある生を耐え抜くしかない、生き抜くしかないんです。

だったら……

どうせ生きていくんだったら……

少しでも光を。

少しでも希望を。

少しでも、忘れていた人間の温かさを。

知って、感じて、思い出して、生きて欲しい。

そう思うから、やっぱりカウンセリング活動を続けたいと思うんです。

そう、私のエゴです。

でも、それで良いんです。

それで少しでも人生に輝きを取り戻せた人がいれば、

それが私のこの『生』をかけて、やり抜きたいことだからです。

必要なことは人によって違うけれど

今がそんなに苦しいのは、

幼少期からの親の影響や、過去のトラウマかもしれないし、

現時点の人間関係や環境かもしれません。

変えられないものもあります。

でも、今の自分が見ている世界は変えられます。

自分のいる環境は変えられます。

そのためには、歪んだ認知を矯正することが必要かもしれない。

頑張りすぎる自分を、甘えてしまう自分を、許すことが必要かもしれない。

過去の傷を癒すことが必要かもしれない。

誰かから離れることが必要かもしれないし、決別が必要かもしれない。

他人からありのままを受け入れられる経験を少しづつ重ねることが必要かもしれない。

その人にとって必要なことを掘り出して、1つずつ埋めていく。

ゆっくりと、何度も上がったり下がったりしながら。

そうして、少しづつ生きる世界が変わっていくと、今生きている現実が変わってくる。

『生』を生きるとは、リアルタイムに刻一刻と進んでいく人生を自分の力で突き進むことです。

その中に、喜びや幸せを見い出せれば最高だけど、

まずは、自分で自分の人生を生きる決意をすること。

自分の責任で生きると覚悟を決めること。

人によって今を変えるために必要なことは違うけれど、

決意と覚悟と正しいアプローチがあれば、きっと良い方向に向かっていくはずです。

大切なのはあなたがどう生きたいと思うか

人生の意味を考えても答えはありません。

何のために生きているかという問いに正解はありません。

大切なのは、あなたが、私が、自分自身の人生をどう生きたいかです。

カウンセラー活動は簡単ではありません。

ドラマでも映画でもない生身の他人の本当の人生と真剣に向き合う、とても大変な仕事です。

マイナスをゼロにする、マイナスの度合いを軽減させるだけのような不毛な仕事と言えば、そうかもしれません。

それでも私はカウンセリングがしたい。

カウンセラーとして人と関わっていきたい。

1人でも多くの人が、その人の『生』に真剣に向き合い、1歩を踏み出せるようサポートしたい。

これが、私の魂が生きたいと思っている人生の方向だと感じるからです。

あなたは、どんな風に生きていたいですか?

どんな風に生きても、それでも地球は回っています。

夜が明ければ朝が来ます。

あなたは、どんな風に今日を生きたいですか?

答えがある人も、まだわからない人も、

今いる所より1歩でも上に登りたいのなら、必要なサポートはここにあります。

毎月3名様まで初回無料でお試しカウンセリングをお受けしています。

10月はあと1枠しか残っていませんので、ご興味がある方はお早めにご連絡ください。

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最後まで読んでくださりありがとうございました。

神田華子でした。